世論調査に回答する機会について
世論調査に回答する機会について
昨年自宅に世論調査の電話がありましたが私も妻も仕事で留守でしたので留守電でした。
仕事で留守がちな人は世論調査に回答する機会が少ないことになりますが、何か工夫はされているのしょうか。
テレビでよく世論調査の結果として「内閣支持率」とか「支持政党」などを報じていますが、昨年、自宅の留守電に世論調査の電話があって以来、NHKも民放も「世論」と呼ぶことに少しひっかかります。
「コンピューターで無作為に抽出した番号に電話をかける方法で」と聞くと、以前は「片寄りのない方法だな」となんとなく思っていたのですが、仕事で留守がちな人や自分用の固定電話を持たない若者などは、「世論」に入ってないことになります。
我が家も平日は夫婦とも仕事、子供は保育園、土日は子供を連れて家族サービス、ということで、家電は常に留守電です。
現役で働いている単身世帯なども留守率は高そうです。
しかし、それらの人も国政選挙となれば(人によりますが)投票には行きます。むしろ、有権者団の中心というべき人達かもしれません。
一方で専業主婦や高齢者など在宅率の高い人は回答する機会も多いことになります。
そういう偏りをどの程度調整しているのでしょうか。
全有権者団の構成に対して、性別、年齢、職業、地域、など種々の要素から、母集団と同様の構成にしなければ、数字的に「母集団が○○人なら1000人程度取れば信頼できる数字になる」と数字上だけの根拠を述べても、全く説得力を欠くことになるのではないでしょうか。
そういった偏りがあるなら、世論調査と実際の選挙の結果には開きがでるでしょうし、そうであるなら、マスコミには軽々しく「世論の支持が」などと報じないで欲しいものです。
偏りのある、実際とずれた「世論」であるなら、それをマスコミが「世論」と報じることで、現実の世論へのある種の影響も与えるでしょうから。
もちろん調査の内容が政治的なことでないなら、質問の内容によって対象者を選べばよいし、さほどこだわらなくてもよいものもあるでしょう。
しかし、内閣が国会と解散総選挙を通じての民主的コントロールだけでなく、いわば「世論」を通じてもコントロールされることが認識され、またそれが望ましいとされる中で、有権者団と隔たりのある「世論」を声高に「世論」と報じるのであれば、問題があるといえないでしょうか。
マスコミ各社(NHK、各民放テレビ局、5大新聞(日経含む))などは、調査のやり方にどのような工夫をしているのでしょうか。