ビザ（査証）は、外国の人がその国に来て滞在したり居住したりするための入国許可証です。それぞれの国が、外国の人がその国に来て滞在したり居住したりする目的によって、観光ビザ、就学ビザ、労働ビザ、居住ビザ、永住ビザなど、様々なビザ（査証）を用意しています。
自分がその国に入国するための目的によって、どのビザで入国するかを決めて、ビザ（査証）の申請をします。申請で許可が降りると、そのビザと自国のパスポート（旅券）を持ってその国に行き、入国審査を受けて入国します。
どのビザ（査証）で入国したかによって、入国後の滞在資格が決まります。ほとんどの滞在資格は、短期または期限付きのもので、入国してからその国に滞在するにあたって、様々な条件や制限がついています。
例えば、観光ビザで入国した人は、観光することが目的で入国を許可されているので、労働したりお金を稼いだりすることは禁止されています。また就学ビザで入学した場合、学校に通うことが目的で入国を許可されているので、受け入れられた学校での就学が終わると、滞在期間が終了します。また就学中のアルバイトなどにも制限があります。
永住とは、自国のパスポート（旅券）を持ちながら、外国で無期限に居住することです。永住が許されると、労働や移動について、その国で生まれた人とほぼ同じ程度の自由が認められます。
カナダに永住する場合は、永住するための申請をして、申請で許可が出れば永住ビザを受け取り、その永住ビザと自国発行のパスポートを使ってカナダに入国します。永住ビザを使ってカナダに入国が許可されると、永住権が発効します。
カナダの永住権には、永住を求める理由によって区別があります。例えば、カナダ人と結婚してカナダに永住することや、個人でカナダに永住を希望する場合、また投資や起業を目的にカナダに永住することも認められています。
カナダの永住権の条件や申請条件などは、その時の政治状況によって変わることがありますので、取得条件については、カナダの移民難民市民権省（Immigration, Refugees and Citizenship Canada）で条件を確認する必要があります。
永住権は、自国の国籍を保持しながら他国でその国の人々と同じように住み働き暮らすための権利なので、しっかりとした準備と最低限の資産が必要です。
準備については、１）言語能力、２）雇用を受けるかまたは起業するだけの能力と資産の証明、が問われます。
１）個人移民の場合、言語能力については、カナダの公用語である英語またはフランス語について、高校卒業程度の言語能力を証明する必要があります。証明の方法は英語であればCELPIPやIELTSのなどが指定されています。それぞれの言語能力試験をCanadian Language Benchmark (CLB) に換算して、読解、作文、聞き取り、発話の４項目の合計点が24ポイント以上であることが求められます。また、２つめの公用語で言語能力が証明できれば更にポイントが加算されます。
２）雇用を受けるかまたは起業するだけの能力と資産の証明については、雇用はその申請本人の過去の就労経験や技量が申請時のカナダの労働市場で強く求められているものと合っている場合は有力に働きます。資産については、起業でなく個人移民であれば、だいたい150-200万円程度の貯金があることを証明する必要があります。
永住権の申請には長い時間がかかります。申請から何年もかかることがあります。
日本から直接永住権を申請取得してカナダで永住する方法の他に、カナダの大学に留学し正規の課程で卒業し学士号などを取得してカナダで就業しながらカナダ国内から永住権を申請する方法もあります。
補足
カナダはビザは不要ということは、永住権さえ持っていればずっと滞在できるということでしょうか？