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レコーディングエンジニアが語ったことについて

数十年前の某雑誌に、レコーディングエンジニアが語ったとして、次のような概要の記事がありました。 「レコーディングに際し、このレコードの予想される購買層の好みや使用するであろう再生装置の性能を考えて、最もバランスがとれるように、ときには、カッコよく聴こえるようにする」 現在、録音再生系のハードの部分は格段の進歩をとげましたが、レコーディングエンジニアは、どのような考えで調整を行っているのでしょうか? 無念無想でハードのキャパシティー一杯に音楽の情報を録音しているのか、それとも、レコーディングエンジニアの、音楽やオーディオに関する主張、嗜好等ときには、商業上の都合などが介入するのでしょうか?

みんなの回答

回答No.4

A No.3 HALTWO です。 72dB=12bit、14bit は 84dB ですね。 Type し間違えました(^^;)。

回答No.3

日本では Chick Corea と Jazz Pianist Fan を 2 分したとも言われる Keith Jarrett が日本で爆発的な人気を博した「Köln Concert」は、Recording Engineer でもあり ECM Label の創始者である Manfred Eicher 氏の名を当時の紐派 (Tape 派) Audio Mania に広く知らしめ、ECM Label Sound を Crystal Sound と称するようになったのですが、それまでの ECM の音は Studio 録音だった「Facing You」等も特に Crystal Sound と言うほどのものではなく「Bremen」「Lausanne」Concert も Orthodox と言うか丹念に録音された Classical な音でした。 私は「Bremen」「Lausanne」Concert で Keith Jarrett に惚れ込んだ Anti Chick Corea 派でして(笑)「Köln Concert」の音は確かにそれまでの ECM Sound とは大きく異なる衝撃的な音で「Crystal Sound」等と宣うのも無碍なるかなという感じだったのですが、Phono Disc の音を Open Reel や Cassette Tape に Copy して何十回も聴ける普段用 Music Source を作ると鈍ってしまう音のキレを回復すべく補正するのに最適だったのが Open Reel Tape では Bias Equalizer を正規の値とは変え、Cassette Tape では Normal Tape を Chrome Tape Bias で用いたり DNR (Dolby Noise Reduction) をかけ、再生は Chrome にも DNR にも対応していない安価な Monaural Cassette Tape Recorder に Headphone を挿して聴くというものでした。 つまり、わざと波形を Over Shoot 気味 (今なら Enhancer をかける感じ) にさせると Phono Disc の鮮烈なキレの良い Sound が蘇ってくるわけなのですが、それが Crystal Sound の仕掛けとも思えず、長い間疑問に思っていました。 ところが、後年「Köln Concert」録音裏話を読んだら、なんと Köln 公会堂で用意された Piano は Keith が愛用する Bösendorfer の Model 290 ではなく、Opera の Rehearsal 用に使われていた状態の悪い Piano を当日急遽調律し直したものの、耳障りな高音域と響きの悪い低音域、更には動きの悪い Pedal (だから曲中、Pedal を踏み抜く音も Rhythm 音として利用しています) という欠陥を直せない状態のもので、あの独特の Crystal Sound は Piano 自体の音が最悪のものであったのを Keith が逆に利用して演奏し、それを Recording Engineer の Manfred が Bias Equalizer 調整や Tone Controller で必死に補正したものの、高音の異常なキレの良さみたいものとあまり響かない低音という音色感は補正し切れなかったというわけなのですが、それが返って市場では鮮烈な音色感と受け取られて以後の ECM Sound も、例えば Jan Garbarek の「Twelve Moon」といった作品等も Crystal Soundっぽい味付けに Equalizing されていましたね。……ECM Label の Sound Policy は "The Most Beautiful Sound Next To Silence" だったと記憶しますが、無音部を際立たせるべく立ち上がりが速くて響きが深い、Tone Controller や Equalizer のみならず Echo/Reverb も駆使した音にしていたように聴き受けられます。 現在は Digital 録音ですので、例えば 88.2kHz 24bit 録音した上限 44.1kHz Dynamic Range (理論値) 120dB という録音側の性能は、8kHz 以上は滅茶苦茶で Headphone でも 72dB (14bit) の Dynamic Range を得るのがやっとという Home Audio 再生環境を遥かに上回るものですので、Microphone を適切な位置と方向に配する事ができる Pro' の Recording Engineer ならば Digital Recorder の限界性能一杯に使い切ろうなどと目を三角にして Level Meter を睨みつける必要などないでしょうし、その後に 88.2kHz 32bit Table で Pos'Pro' (Post Production:Echo 等の Effect をかける後処理) する段階では Analog 時代には想像も付かなかった複雑な Algorithm で演算する Effect Program を利用できるのですから最終製品が 44.1kHz 16bit の Music CD だろうと 88.1kHz 24bit の Hi-Rez Disc だろうと何ら違いのない良質な音に加工できるようになりました。 Analog 時代の録音 Source を Digital の CD にしたり、再発売するために Remix された曲は Remix される度に音が変化するものですが、それは市場が求めている音を考慮して調整されている筈です。 昨今は Web Site から Download して Smartphone に Copy した Digital Data を Bluetooth で Headphone や Earphone、Car Stereo や卓上 Powered Speaker に飛ばして聴くという Style が主流となっており、余人を入れる事を許さぬ密室 (Audio Room) に Bookshelf 型と謳いながら Stand に乗せて Obelisk みたいにそそり立った左右 Speaker の前に跪いて首を垂れ、目を瞑って祈りを捧げるが如く身動きもせずに音を聴くなんて Listening Style はヲタク扱いされる時代ですので(^^;)、当然、音色作りも今風のものにするでしょうね。 私は真空管式 Portable Open Reel Tape Recorder の SONY TC101 と蓄音機から取り出した PIONEER PE20 Speaker Unit の時代から「もっと御機嫌な音にしたい!」とあれこれ掟破りの事まで弄りまくって来ましたので、PC Audio 環境となった今では Headphone で聴くか自作 Amp'/Speaker で聴くかで AUDACITY を用いて別々の Source を作り、それでもその時の気分で Data を調整し直して聴いていますので、原音とか生音とか言葉には全く食指が動かず「私の聴力や感性に合わせて Real (原音や生音) を超える御機嫌な音にして聴いてこその Audio 趣味」と思っています。 素敵な Audio Life を(^_^)/

hurukame99
質問者

補足

>「私の聴力や感性に合わせて Real (原音や生音) を超える御機嫌な音にして聴いてこその Audio 趣味」と思っています。 私も同感です。でも、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の言葉があるように、ときどきは、ある媒体を、取り敢えずは、レコーディングエンジニアの思惑どおりに聴いてみようと思うのですが、それを推定する方法が分からない。なんとなく、こんなものだろう、と聴いています。これでは、もしかしたら、良いレコーディングとかミキシングを聞き逃しているかもしれない、人生の楽しみをのがしているかもしれない、そんな思いで質問いたしました。 回答に感謝します。

回答No.2

はじめまして♪ レコーディングエンジニアだけ、、とは言えませんが。。。 プロって、「お仕事」ですから、需要に合わせた要求に沿うように。というのは大前提ですねぇ。 レコーディングエンジニアが想定した音作りと、やはりマーケティング的には、、などの範囲もあって、レコーディング素材を別のミキシングエンジニアやマスタリングエンジニア、その周囲にはプロデューサーやらプロデューサーやらスポンサーやらが口を出したり、、などもあるのです。 ただ、基本的には「購買層」や、その前に耳にする機会のメディア範囲などからの「音造り」は、当然存在しています。 「演奏した音を、100%ピュアに伝えて。。」という、一部のオーディオマニアックの気持ちも、理解はしますが、、、。それ以前に「たくさん売れる」ことの方が優先されるケースも多いのが実情です。 最初から、ターゲットを絞り込んだ、一部のクラシックファン向け、とか、一部のジャズファン向け、などの場合は、より理想的な再生環境で、その進化を発揮できる「理想の音」を目指していく。というケースもあります。 (逆に、最初から大量販売を目的としていない、小規模レーベルや、インディーズとかの方が、個人の主観による「自由度」は大きいかったりしますねぇ。 昔のアナログレコードしかなかった時代でも、一部の評論家が最高の賛辞として「よくできた素人録音(=レコード)のような優秀盤」という表現もあります。 本当の生音、演奏会場の最も響きも良い位置で聞いた時の音楽的感動を再現できたレコード(録音仕上がり)という意味で、プロの人たちも「理解はしているが、、できないことの方が多い」というジレンマもあったりするそうです。 同じように、プロの演奏家、スタジオミュージシャンなども、「自分ではこっちの演奏の方が良い」って思えても、「指示」に従って、、、。というのも多々あります。 ただ、「多様な指示、要求に対して、柔軟に対応できる」とうのが、優れたエンジニアでもありますし、優れたスタジオミュージシャンでもあります。 イメージ的な言われ方に、どう対応できるか、、エンジニアやミュージシャンの技量と感性次第、って事でしょうかねぇ。 『レコーディングエンジニアの、音楽やオーディオに関する主張、嗜好等ときには、商業上の都合などが介入するのでしょうか?』 はい、商業上の都合のほうが、優先。というのが「お仕事」の最優先となるのが、当たり前です。

hurukame99
質問者

補足

オーディオの媒体は鍋料理みたいなもので、料理人がなにを考えて調理しようが、食い方は客の勝手、みたいなところがあります。オーディオ評論家は鍋奉行のようなものですかね。いつもは、我流で好みの音になるように再生しているのですが、ときどき、ラジカセ(死語かな?)みたいなチープな再生環境のほうがハッピーな音になることがあって、こりゃ、今まで、この媒体の食い方(再生方法)を間違えていたかな・・・と思うことがあります。 そんなことがあって、もしかして、再生系のクオリティーは媒体やレコーディングエンジニアの思惑に合わせたほうがいいのかな~・・・ということで質問いたしました。 回答、ありがとうございました。

  • John_Papa
  • ベストアンサー率61% (1186/1936)
回答No.1

CDが発売された1980年代頃のレコーディングエンジニアなら言いそうです。 実際、 Auratone 5C “Super Sound Cube”(1958年発売) と YAMAHA NS-10M (1974年発売)が、レコーディングスタジオのモニタースピーカーとして席巻しました。 最初は、Auratone 5Cはラジカセ代表、YAMAHA NS-10M はミニコンポ代表という使われかたでした。 功罪は論じませんが、YAMAHA NS-10Mは、スタジオから大型モニタースピーカーを過去の遺物として追い出してしまう程、神がかり的なモニタースピーカーの座に昇り詰めました。『NS-10Mで良い音に聞こえれば、どんなスピーカーでも良い音に聞こえる』というものでした。 また、1960年代に現れたビートルズと共に録音機材が急速に発展し、録音方法も「原音忠実」から「スタジオミックスダウン」へと移り変わり、マイク録音は「素材音源収集」へと変化しました。この時から『無念無想』は消滅しました。 その中で、特筆するべき機材は「コンプレッサー」であり、単純なものでも、『ハードのキャパシティー一杯』を超える音を楽々詰め込めるようになりました。80年代はテレビでコマーシャルになると爆音になる時代(現在は業界で自主規制してる・・かな)になる訳です。 現在は、イヤホンユーザーが大半を占めていますので、最終端機材としてイヤホンをターゲットとした、エンジニアが作ったバーチャルな音空間を提供している時代と言えると思います。

hurukame99
質問者

補足

YAMAHA NS-10Mは友人が使っていましたが、自分には日本語のサ行にあたる音が気になって、好きにはなれませんでした。調整の方法はいくらでもあったのに、当時はなにも知りませんでした。 >最終端機材としてイヤホンを・・・・ 据え置きのスピーカーでは、上手く聴こえないということでしょうか。まぁ、自分の好みにトリミングして再生すればいいのでしょうが、ときどき、「これは、なにを、どう聴かせたいのだ?」と思う媒体があって、レコーディングの事情や都合が気になって質問しました。 回答、ありがとうございました。

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