ありきたりですが。
部活(運動部の場合)で汗だくになり水道で頭から水を掛けてからタオルを体育館に忘れてきたことに気づき、どうしょうかとおもっていたら、頭にスポーツタオルがふわっと乗せられた(顔にぶつけられてでもいい)彼は「おうありがとう」といって顔を拭いていたら甘い良い匂いを感じた。ああ・・あいつの匂いだ・・いつもじゃれて顔を近づけて来た時に漂う彼女の匂い。でも何故ときめく?・・・自分の心にともった感情に戸惑いながら暫く顔に押しつけてしまう。
彼女は頭から水をかぶっている姿に胸がときめく。「あいつって男子なんだ・・・」顔が熱くなって来たので悟られないように咄嗟に手に持っていたタオルをぶつけてしまう。
彼女は真っ赤になって「何いつまでも匂いを嗅いでいるんだよ。返せ」
彼「バカ、そんなんじゃねえよ」とタオルをぶつけ返す。彼女は「感謝の言葉は?」彼「さっき言ったし」と慌てて部室に戻ろうとする。
「俺、どうした?あいつは友達だよな・・・」
彼女は彼の後ろ姿を見ていると彼は右手を挙げて「サンキューな」と。彼女はおもわずタオルを抱きしめる。
いつも自然に嗅いでいても何も感じなかった匂いに二人ともその心地よさに気づく。