営業マンに”仕事をさせて”あげるため。
日本の名刺文化には、新任・転任の挨拶で相手側と都合が合わないときは、「名刺を残しておけば礼を失しない」とするモノがある。
”足で稼ぐ”という言葉があるけど、営業マンは「顔を売ってナンボ」「名刺をばらまいてナンボ」で、評価されることがある。
コンプライアンスに厳しくなったイマドキ、様々なプライバシーや利権に絡む情報が飛び交う役所の執務室は部外者がお気楽に出入りできなくなっている。
具体的な取引などで来訪したら別室などで相応の対応をしてもらえるけど、名前を覚えてほしい程度の”飛び込み営業”にいちいち自席から離れて対応していたら本来の仕事に差し支えることになる。
そこで、「たいした用事じゃ無いけど来てみました。何かあったら、ボクのことを思い出してね(ボク、ちゃんと仕事をしたんで、アリバイを残しておくね)」という意味で、”名刺を置いておく”ことがあるので、名刺を入れる小箱を用意するようになったモノ。
ちなみに、この名刺を受け付ける小箱のシステム、役所よりも、公立の病院等の大規模な医療機関では、衛生管理の必要性などから随分昔から当たり前のようにあったものだったりする。