PERFECT HUMANって変では?
お願いします。
何かPERFECT HUMANという歌があるようですね。興味ないので聞きませんが。
でも、この「PERFECT HUMAN」という言葉になんか違和感があるんです。
バスケットボールの弱小社会人チーム「アイシンシーホース」が日本一になるまでを描いた『ファイブ』っていうドキュメンタリー小説があります。その中で、アメリカからの助っ人選手が、敵チームの選手と衝突、この助っ人選手にラフプレーの反則が取られます。これに助っ人が激怒。審判に食ってかかろうとするんですが、普段は温厚なチームの監督「鈴木貴美一」が助っ人に対して拳を振り上げます。そこに割って入るのが、アメリカ出身ながら日本に帰化して日本人として試合に出ている「エリック」です。彼は助っ人にこう言います。
"Don't forget. Judges are human beings too..."
もっといろいろ言うんですがそれは略しますが、ここで"human being"というのは明らかに「完璧ではない」という意味に使われています。humorとかhumaneというような同根の言葉をみても、欠点だらけの存在である「人間」、そしてそれに対する赦しを含んだ愛着や慈しみ、そういうバックグラウンドを持つ言葉が「HUMAN」だと思うんです。となると「PERFECT HUMAN」って「赤い青リンゴ」みたいな根本的に矛盾した表現に思えます。
まあ要するに「完璧な人間」って言いたいんでしょうけど、日本語でも「彼も人間だからねえ」というと、たまにはしくじりや過ちもあるさ、という意味になりますが、人間という単語単独では、日本語には英語のhumanが持つほどの「欠点の存在の前提とそれに対する慈しみ」というニュアンスはないように思います。
とすると、英語で「完璧な人間」ってどう表現したら良いんでしょうか?"Perfect man"では、恐らく英語ネイティブが想像するのは、強靱な肉体と優れた知性を持ち、会話にはそれこそユーモアやウィットがあふれ、そして何より女性をエスコートするのが非常にスマートだ、という意味が含まれてくるような気がします。
かと言って"Perfect person"では、表現として堅苦しすぎる気がしますし、私のイメージではpersonという単語は語源であるペルソナ(仮面)の意味もあって他人とは一線を画している、すなわちPerfectを伴うと誰とも胸襟を開いて付き合うことのない孤立した人間っていうニュアンスが出てしまうように思います。
そう思うと、一番無難なのは"Perfect one"ではないかと思えてくるのですが、生きた英語をご存じの方、どうかご教授下さい。
お礼
いえ、コントローラですよー