バレエの本場は、フランスとロシアです。歴史的にはフランスのほうが古い。
今から200年くらい昔は、フランスではバレエダンサーというのは貧しい家の娘がなるものでした。お金持ちのパトロンを探す手段がバレエダンサーになることでした。ドガの「踊り子」という名作がありますが、ステージ上で踊るバレエダンサーの向こうで、舞台袖に黒服の男性が描かれています。彼はお金持ちのパトロンです。
ですから、フランスではバレエダンサーの社会的地位というか社会的イメージはとても低いものでした。今ならストリップ嬢くらいの感覚です。
一方、ロシアではバレエは「ヨーロッパの憧れの文化」でした。特にピョートル大帝がバレエはお気に入りだったようで、ロシアにバレエ学校を設立します。
つまり、ロシアでは「貴族の高尚な道楽」だったのです。フランスのような愛人稼業ではなかったのです。
で、イメージが悪くて地位が下がっていったフランスにロシアバレエが逆輸入される形でフランスバレエは復活してゆきます。
フィギュアスケートは、まあスケートで誰かが踊ったのが起源でしょう。そうなれば自ずとバレエの心得がある人が踊れば評価されるでしょうから、「バレエができてスケートが滑れる」という人がフィギュアスケーターになったでしょうね。氷上版バレエがフィギュアスケートでしょう。
バレエはそういう起源がありますし、まあバレエではなくとも女性が踊れば官能の分野とはどうしても近くなりますよね。日本だって昔の盆踊りやお祭りなんかは男女の出会いの場でしたし、現代もクラブ(昔でいうところのディスコ)は男女の出会いの場です。アルゼンチンタンゴは船乗りと商売女のダンスだったので長い間「下品な踊り」とされてきました。ブラジル人には11月生まれがやたらと多いそうです。2月がサンバのシーズンだから・笑。