流量計の場合、こういう問題が起こります。
実際の数字だと説明がわけわからなくなりますから仮想的に話します。
100リットルの樽があるとして、そこから1リットルずつ容器に移していくとします。
計算上は、1リットルバケツ100個が取れるはずです。
ところがそうではなくなります。
最後の1個が500ミリリットルに足りないなんていうことも起きるのです。
計画的に消費していこうと考えて管理している場合これが大きな問題になったりします。
この理由は簡単で、出入り口でわずかずつでも漏れが発生することがひとつ。
次に、流量計が正確ではない、ということが大きな原因です。
バケツは実際には2リットルの容量なのに1リットルずつわけようとするなら、バケツに線でもひいておいてそのラインまで入れる、とするか、流量計できっちり1リットルで止めるかと言うことになります。
線引きで目で検分すると誤差がでるのは当然です。
問題なのは流量計なんです。
流量計は、カタログをみたらわかりますが、なんだこれはという価格になっています。
どうして高いかは、精度の努力が全部値段になったと思ってください。
で、一番正確なのは何か、というと「コリオリ式」というものです。
本当に流れるものを回転プロペラで測りますので、砂粒を一つ一つ数えるような方式だから正確です。
だけどそんなことをさせるなら高価にならざるを得ません。
一気に安くなるのは、ガスの流量測定の原理を液体に応用した「熱式」というものです。
これは、熱を加えると媒体が膨張しますので、その膨張したものの分量を測定し、加熱しないものと比べて量を想定するものです。
大変理論的ですが、物理量自体を見ていませんから、比熱、気温、流体の粘度などで誤差が出ます。
もちろん、連続稼働をし続けていると環境が安定しますから正確さは増しますが、安い分価値は落ちます。
きっちり管理したいなら、高くてもコリオリ式を導入するべきです。
単に流れていることがザル勘定でよければ熱式でかまいません。