孵化とは
孵化とは卵がかえることです。卵から幼虫が産まれることです。字義通りに説明するなら、まず産卵された卵(産卵はビークワ54号参照)を、一個ずつ発酵マット入りプリンカップに投入します。その際、卵が見えるように壁際に埋めるか、ぶっちゃけマット表面に置いておくだけでもいいです。
卵は10日~15日で孵化(夏季)し、孵化が近づくと膨らんで、アゴになる部分が2か所黒い点になってきます。その他微妙に色づいてきますので、頭がなんとなく分かったら、ジイッと観察しつづけていればそのうち孵化します。殻は幼虫のエサになるので取らなくていいです。
で、
孵化ではなく蛹化、羽化が見たいという意味だった場合。
ペットボトル全然オッケーです。むしろ推奨です。6月なのだからストレスになるということもありません。幼虫は適した蛹化場所を探し回っています。どちみち徘徊は起こります。
プロの究極テクでは「露天掘り」があります。
これは、幼虫が蛹の穴(蛹室、土マユ)を作った後、その天井を取り除くというものです。タイミングが重要で、幼虫が動かなくなった状態(前蛹)をしっかり見極めないと、まだ動ける幼虫の場合蛹室の修復行為をして体力を消耗し、死に至ることがあります(だからプロの究極テク)。
蛹の穴が見えて1週間もすれば大丈夫でしょう。3日でギリギリといったところですかね。
まずマットの上積みをやさしくやさしく取り除いていくと、天井の部分だけ固くなっています。その部分だけ避けてマットのかさを減らしていきます。するとまあるい固い天井が露わになります。その天井部分を横から横向きにつまようじなどで刺すと、前蛹に当たらないように上手く穴が開きます。それを同つまようじなどで左右に押し広げつつ、指が入る大きさになったら、観察可能になるまで天井を取り除いていきます。
生体につまようじなどが刺さらないように、とにかく注意してください(プロのテクニックですから)。天井が崩壊して蛹室の底にマットが落ちても、まあ大丈夫なことが多いですが、気になるようなら前蛹を出して逆さにして取り除くのもオッケーです。
オアシス、トイレットペーパーの芯などもありますが、国産カブトは蛹室の径にデリケート(径を羽化の時使用するから)なので、露天掘りが一番の選択肢ではないかと思いますね。
お礼
丁寧にとてもわかりやすい回答、本当にありがとうございました! 頑張って子供に見せようと思います!