通貨で分かること、と言えば、ふつうは為替レートを通じたその国の経済力ですし、偽造防止の仕組みを見ればある程度の科学力が分かりますが、そういうわかりきったことをお尋ねなのではナイだろうと、思います。
そのほかに分かることと言ったら、その国が何を「誇り」とし、どういうものを国・民族の「理想」としているか、どういう方向に進もうとしているのかなどでしょう。
例えば中国人がいろいろ日本人を褒めてくれているのですが、その中の1つが「日本のお札の肖像画となっている人物」です。
簡単に言うと、政治家がいない。学者であったり医者であったり、作家であったりと、多彩なのです。
シワや髭がない(描けない)女性は、偽造がしやすいのでお札の肖像画には不向きなのですが、そういう正当な理由があってもとにかく女性もお札にする。男女平等。
中国人に言わせるとこれが、日本の進路を示す指針だというわけです。
いつでも人の眼にふれるお札に、軍神と崇められた軍人や大政治家を描くのと違って、こういう文化人を描くことこそ、日本という国がこれから何によって成り立って行こうとしているのかを、日本人自身や世界に向かって宣言することなのだ(それなのに我が国のお札は)、というわけです。
人物以外でも、それぞれの通貨にはそれぞれの誇りとするものが描かれています。
ユーロの紙幣・貨幣はもっていないので自信がありませんが、ギリシア系のユーロにはパルテノン神殿があったりしませんでしたっけ。日本の紙幣なら富士山でしょう。名前をど忘れしましたが国鳥を描いた国もありました(以前は日本でもキジを載せていました)。
逆に、戦争したいと望む国なら、武力で統一した建国の軍神を描いたり、ミサイル搭載のトラックを描いたりして、国民の精神をその方向に持って行こうとするでしょう。
つまり、通貨を見れば、その国が何を「誇り」とし、どういうものを国・民族の「理想」としているか、どういう方向に進もうとしているのかが分かると言えます。
お礼
その国の誇りとしていること、理想としていることが分かると言うご意見ですね。