添付の写真は私と土佐犬のツーショットです。厳しい顔つきのS号とは5年ぶりの対面ですが、まったく危険を感じることはありませんでした。彼女は、近所の小学生らとも触れ合える極めてフレンドリーは土佐犬です。
>絶対に背中を見せてはいけない。
>油断すると噛み殺されるぞ。
一方、知人宅の土佐犬は家族すらも襲いかねない獰猛な性格。とても同じ土佐犬とは思えません。
ご承知のようにボクサーも土佐犬もマスティフ系統の犬種です。ですから、このように育ちしだいでは獰猛な性格を開花させます。また、育ちしだいでは極めてフレンドリーな面も開花させます。
フレンドリーな土佐犬:
幼少の頃よりサークル飼い、ケージ飼いをしないで家族と一緒に育っています。また、生後60日から90日の社会化期に多くの人と触れ合っています。また、ワクチン接種終了後はパピー教室の主として多数の犬とも触れ合っています。
家族すらも襲う土佐犬:
彼は、庭の檻で育って家族との触れ合いはゼロです。パピー教室なんてもっての他。ただただ闘犬として育てられました。
1、フレンドリーな血統の仔犬の中でフレンドリーな仔犬を迎える。
・犬の稟性ってのは躾や訓練で矯正できないと覚悟すべし。
・だから、迎えた仔犬の稟性がすべて。
仔犬の稟性は生後60日にもなれば判定可能。
(1)吠えない、(2)飛びつかない、(3)噛まないの3拍子揃った仔犬なら間違いがない。
2、サークル飼い、ケージ飼いでなく家族の一員として育てる。
・生後60日を目処に迎える。
・基本、6ヶ月齢までお留守番はなし。
・迎えた日から抱っこ散歩をして人、車、音の馴らす。
・ちゃんと基礎訓練を行う用意がある。
良い子三拍子が揃った仔犬でも育ちによって性格は変化します。サークルやケージに閉じ込めて飼育すれば、フレンドリーな性格にはなりません。とりわけ生後60日から90日の社会化期に閉じ込め飼育すると、その負の影響は生涯残ります。要は、S号のようにお留守番ゼロであたかも人間の赤ちゃんみたいに育てることができるかどうか?そこら辺りがテーマとなります。
なお、基礎訓練とは、
(1)アイコンタクト訓練。
(2)興奮制御訓練。
(3)待機訓練。
を意味します。この基礎訓練は、生後60日から90日の間に行います。飼い主の目を見て、適宜に興奮を制御できて、必要であれば伏せて待機する。こういう人と暮らす上での基本行動は生後3ヶ月齢までに養わせます。生後4ヶ月以後にコマンドに服従する躾とか訓練はしません。ただし、コマンドに服従するのではなく自らの意思でコマンドに従うという躾を一歳まで計画的・継続的に行います。
さて、問題は、こういう育ちをいかに保証するのか?シベリアンハスキー犬に始まって今の黒ラブが12頭目。最初の15年は最寄りのドッグスクールでレッスンを受けてきました。ここ7年は、訓練士に訪問指導などを2ヶ月に一度程度お願いしてきました。犬種が変わり個体が変われば、社会化期の接し方も少しづつ違ってきます。また。基礎訓練のやり方もそれぞれに合わせる必要があります。
>犬は人を咬むものと思え!
どんな犬種、どんな個体であれ興奮を呼び起こす状況に置けば、そして警戒・反撃すべきシーンと判断すれば人を咬みます。これは、犬ですから当然のこと。そういう犬を決して咬まない犬に育てるには、とにもかくにも生後6ヶ月前後までの甘噛み期の対応が全て。その辺りを十二分に心得ていれば、土佐犬だってボクサーだって大丈夫。
と、私は思います。
お礼
とても参考になりました。 どんな犬でも噛む可能性はあるけど飼い方次第ですね。 とても参考になりました。