迷彩服というより「制服」にこだわっている、と言うのが正解なのではないでしょうか。
そもそも自衛隊は軍隊として世界中で認識されています。世界の軍隊と違って、越境した交戦は行わない、という前提はありますが、敵が攻めてくれば自衛のために交戦する日本で唯一の集団であることは間違いありません。
となると、自衛隊はハーグ陸戦条約や交戦規定(ROE)に対応した規定を設ける必要があり、当然服装もその中に含まれることになります。そうしないとテロ兵士や便衣兵などの問題が生じることになるからです。
自衛隊の服装規定を見てみると、仕事中(公務中)の服装について具体的に規定されています。特に迷彩服を用いる部分についていえば「自衛隊法施行規則 附 則 (平成二六年七月二四日防衛省令第一〇号) 別表第二」に規定された作業服がそれに当たります。
つまり災害派遣だろうが、本当の戦争だろうが、海外派遣だろうが、これとは別の規則を作らない限り、公務中の自衛隊員は迷彩服以外着ることができない、ということです。
ですから、今の法律では迷彩服しかありません。
じゃあ、災害派遣のときは迷彩服じゃない、もっと機能的で目立つ色の服装を別に規定すればいいんじゃないか、ということになります。
まあ、たしかにその通りではありますが、そうなると自衛隊全員に災害派遣用の作業着を配る必要が出てきてしまいます。これはコスト的に無駄なような気がします。
ちなみに阪神大震災で派遣された自衛官は1万7千人、東日本は最大10万人、自衛隊にはやく23万人いますので、最大でも半分の人しか災害派遣の服を着ない、ということになります。
また、先ほどの条約のからみでいうと、災害派遣用の服は問題があります。そのままでは交戦できない可能性と、目立ちすぎて交戦が可能でも危険が伴う可能性がある、ということです。
もし、日本が深刻な脅威に晒されているときに災害が起これば、敵国はチャンスとみて侵略行為を企てる可能性があります。このときに災害派遣用の作業服と戦闘用の作業服を分けているなら、それだけ遅れをとる可能性があるといえます。
迷彩服はたしかに山岳地帯で目立つものではなく、消防のレスキューのようなオレンジのほうが便利であるかもしれません。しかし、自衛隊の本質を考えれば迷彩服のほうが作業服として適正ですし、また他国の軍隊の災害派遣を見ても、軍隊の災害対応は迷彩服が多いです。
たとえば四川大地震のときの中国軍とか、各地で救助に当たる米軍なんかもすべて迷彩服ですね。
お礼
5番以降の皆さんにも同じくお礼申し上げます 法的なことがあるんですね 有り難うございました かなり納得出来ましたが締め切りはもう少し後にしようとおもいます
補足
検索したら、似た様な質問に以下の回答がベストになってました 自衛隊が災害派遣や民生協力などでも戦闘服を着てるのは、 予算がないという理由ではなく、 復興しているのが軍隊であるという証のためです。 この見解は如何でしょうかね