世界を股に七つの海を越えていた船乗りの友人から聞いた話なんですけどね。
世の中には、とてつもない貧乏な国があります。そもそも仕事そのものがない。仕事があるやつより、失業しているやつのほうが多いような国です。そしてそういう国に限って人はわんさと多い。若い女もね。
港に船が着くと、そんな船乗りを目当てに暇を持て余した若い女たちがやってきます。船乗りの男たちも、海の上でずっと日照り状態ですからね。男たちは、気に入った女に声をかけると、彼女たちを食事に連れていくわけです。
食事に連れて行ったところで、貧乏な国の港町にあるようなレストランです。たいしたものが出てくるわけでもない。豪華に飲み食いしたところで日本円で千円とかその程度で収まってしまう程度のものです。だけど、ド貧乏の国の貧乏な人々にとっては「憧れの贅沢な食事」なわけです。
しかし、彼女たちも家に帰れば親や兄弟姉妹がいます。貧乏な国に限って大家族なのだ。彼らは1日3度の食事にさえ充分にありつけません。母や幼い弟や妹たちを差し置いて、自分だけ豪華な食事をしてお腹いっぱいになることは彼女らも気が引けるところがあるわけです。
だから男たちは、レストランに言ってちょっとした手土産を作ってもらいます。これを持って家族にお土産にしてやれというわけです。すげえ姉ちゃん、どこでこんなご馳走もらってきたの!ってわけですよ。泣けるなあ。さすれば彼女たちも気兼ねなく食事が食べられるわけです。
さて、男に豪華な食事を食べさせてもらって、家族にお土産まで持たせてもらった。ありがたいことです。しかし彼女たちも貰いっぱなしというわけにもいきません。ボロは着てても心の錦。貰ってただ終わりなら乞食と同じです。そんなに心まで貧しいわけではないのが彼女たちなりのプライドです。
しかしド貧乏の国のド貧乏な家。お返しができるようなものは何もありません。しかし、彼女は若くて美しい女で、彼は寂しい男です。だから、彼女たちは自分自身で彼に対してお礼をします。これは売春でもなく、エンコーでもなく、受けた恩に対する返礼なのです。売春は相手を選べないけど、彼女は男の誘いを断ることもできるでしょ。
港にいる時間が長い場合は、それでしばらく現地の女が彼の身の回りの世話をするってこともあるそうです。彼のために食事を作り、掃除や洗濯をします。こういった場合は、お互いにルールがあるそうです。男は他の女にちょっかいを出さないこと。そして女はその男と一緒にいるときは、他の男に誘われても応じないこと。これが港の男と女のルールなんだそうです。
そして、出港するときはだいたい1ヶ月分くらいの生活費を置いていくのもルールなんだそうですよ。
私の友人の場合、ある南米の港で知り合った女とそういう関係になり、ある日彼は出港しました。その国のその港に戻る予定はまったくなかったそうですよ。ところが数ヶ月後、たまたま航路の関係でその港に何の予告もなく入港しました。何気なく港を歩いていると、フェンスの向こうで手をちぎれんばかりに振る女の姿が。なんとその女、いつ来るとも分からない彼が戻ってくることを信じてただひたすら毎日港で彼が入港するのではないかと待ち続けていたそうですよ。LINEで数時間無視されて慌てる日本ではもうない話ですね。
お礼
ご回答ありがとうございます。 いやあ、興味深い話ありがとうございます。 もっと世界に目を向けたいと思います。