例えば、右手の指を切ったとき、どうして、右手の指が痛いと
感じるのでしょうか?
右手の指を切ったのだから、右手の指が痛いのは当然……
ではないのですよ。
右手の指を切ることによって、そこに神経の刺激が生じます。
その刺激が神経を伝わって、脳へ伝わります。
すると脳の中で、この刺激は右手の指が痛いのだ、と判断するから
右手の指が痛いのですよ。
例えば、麻酔薬を打って、神経の伝達をブロックする(妨害する)と
刺激が脳に伝わらないので、痛くありません。
局所麻酔は、この原理を応用したものです。
さて、右手の神経は、そのまま脳に繋がっているのではなく、
他の神経を一緒の束となって、一体となって、脳に繋がります。
なので、時々、どこが痛いのかわからない、
どこがかゆいのかわからない……
ということが生じてしまうことがあります。
心臓に疾患がある時、心臓以外の場所が痛くなるというのは、
このためなのです。
No.1の方がコメントしているように、心臓には、痛みを感じる
神経がありません。
にもかかわらず、心臓が痛いと感じるのは、心筋に疼痛物質が
貯まるためだと言われています。
なので、触覚のように「ここだ」という正確性に欠けるのです。
なので、人によって、場所が違うということが起きますが、
心臓が左側にあるので、右側が痛くなるということは、
まず、起きません。
いずれにしても、脳が情報処理をうまくできない状態となるのです。
このようなことは、珍しいことではなく、誰にでも起きます。
このような状態になると、何が正しい情報なのか、
なかなかわからないということになります。
なので、一つ一つ検査して確かめるしか、方法はありません。