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大学入試
次の文章を読んで「テーマ」を決め(親子、障害、生きる、家族などが考えられる)あなたの考えを述べなさい。 という小論文なんですが、どう書き出していくのがいいんでしょうか。まず問題提起した方がいいんですか? <円周率10万けた暗唱>などの報に触れるたび、人間の底知れぬ能力に圧倒される。今回も驚くばかりだが、審査員には音の差がしっかり届いたらしい。米国の高名なピアノコンクールで優勝した辻井伸行さん(20)だ。快挙は<全盲の日本人が優勝>と伝えられた。ニュース価値はそこにあっても、競演の結果に「全盲の」は要らない。それは奏者の重い個性だけれど、審査上は有利でも不利でもない。勝者が「たまたま」見えない人だったのだ。録音を何度も聴いて曲を覚えるという。耳で吸収した音は熟成され、天から降ると称される響きで指先に躍り出る。「目が見えた場合」と比べるすべはないが、音色だけみえているかのような集中は、不利を有利に転じる鍛錬をしのばせる。師は「驚き以上の感動を伝えるため、彼は勉強を重ねてきた」と言う。全盲ゆえの賞辞は、実力を曇らす「二つ目のハンディ」だったかもしれない。体ではなく、音の個性が正当に評価された喜びは大きい。20年前、ご両親は「生まれてよかったと思ってくれようか」と悩んだ。やがて、母が台所で口ずさむ歌をおもちゃの鍵盤で再現し、同じ曲でも演奏家を聞き分けてみせた。その才をいち早く見抜いたのは親の愛だ。かつて息子は「一度だけ目が開くならお母さんの顔がみたい」と口にしたそうだ。母は今、「私に生まれてきてくれてありがとう」と涙する。「できない」ではなく「できる」ことを見つめ続けたご褒美。世界が「生まれてよかった」と祝す才能は、どれもそうして開花する。
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側面補強として,大江健三郎とイーヨー君のはなしでも読んでみてはどうですか。すっからかんの脳味噌からは,なにもひりだせないでしょう。小論文は,たんに「国語の作文」じゃありませんから,そういう脳味噌の詰まり具合や,ひりだし具合もみているんじゃないですか。