こんにちは。
大変に見事な株ですね、雨に濡れてさぞ綺麗だったでしょう・・。
さて、まだ傘が開ききった個体が無い状態ですので断言はできませんが、
断面を作っていただいた事でかなり参考になります。
画像から読み取れる情報から推察してみましょう。
このようなささくれた傘の模様からいくつかの候補が挙がります。
イグチ類にもこのような傘を持つ物はありますが、断面から管口ではなくヒダだと見れますので、イグチ類は除外します。
キツネノカラカサ属もこのようなささくれを持ち、オニタケ、クリイロカラカサタケ、ワタカラカサタケ、などが思いつきます。
しかし、オニタケは柄にささくれが無く、その他二つも柄のささくれやツバの状態予想から違うと判断。
次にこのような傘として、スギタケ属が候補に挙がります。
この属は傘だけでなく全体にささくれや燐片を持ち、株状に生える事でも有力候補です。
さらに、スギタケ、や、ヌメリスギタケなどの樹上性のものを除外すると、
地上性、かつ、傘に燐片、柄にささくれ、株状、傘が開けばツバのできる可能性が大きい・・、
・・等々の条件から 『ツチスギタケ』 が最有力候補として残ります。
現状では『ツチスギタケ』の可能性が高いと申しておきましょう。
ちなみに、『ツチスギタケ』だとすると毒ですので決して試食などは試みないようお願いしますね。
地上性という事は土壌中のシロ(菌糸層)が健在であれば来年も生える可能性が高いと思われます。
その時には是非とも幼菌から老菌まで、さまざまな形と状態を観察してみてください。