簡単に言えば、カービン銃はライフル銃の短縮版で、アサルトライフルは第二次大戦中から登場した戦闘用ライフル銃です。
カービン銃は日本語で「騎銃」または「騎兵銃」というように、本来は長いライフル銃の銃身を短縮したり、銃床を小型化や折りたたみ式にして、馬の上で使いやすくした銃です。それが本来の意味ですが、騎兵がいなくなった後も、短縮版のライフルはカービン銃と呼ばれています。有名なものに、ドイツのモーゼルKar98Kがありますが、Karはカービンを表しています。現代米軍のM4も、M16の短縮版という意味で、M4カービンと呼ばれたりもします。
アサルトライフルは、原点がはっきりしています。第二次大戦中、ドイツが開発した新型ライフル、StG44(シュツルムゲベール44)というライフルです。このシュツルムゲベールというのが、ドイツ語で「突撃銃」であり、それを英訳したものがアサルトライフルというわけです。なお、StG44は、新兵器の性能を秘匿するための偽装名称、MP44(マシーネンピストーレン=機関拳銃・短機関銃)と呼ばれることもあります。
特徴としては、セミオート(単発)、フルオート(連発)切り替え式、20~30発の多弾数弾倉、ピストルグリップ、直銃床またはそれに近い銃床というところです。StG44はドイツの敗戦によってそれほど注目はされませんでしたが、その後ソ連のAK47に大きな影響を与え、そのコンセプトは一気に広まりました。
アメリカはすぐにそのコンセプトを採用せず、旧来の形状をしたM14でフルオート化しましたが、連射時のコントロールが非常に困難であり、次のM16でアサルトライフルのコンセプトを採用するに至りました。フルオート射撃をコントロールするには、直銃床とピストルグリップが非常に有効だったわけです。その後、世界の軍用ライフルはすべてアサルトライフル化したと言っても過言ではありません。それほど、StG44のコンセプトは優秀だったわけです。
なお、StG44やAK47は、連射時のコントロール性と弾薬の小型軽量化のために、それまでのライフル弾より小さい薬莢を使った専用弾を使っています。その考え方は、M16で5.56ミリ小口径高速弾が採用されたこと先取りするものであり、そのコンセプトがいかに優れていたかを証明しています。
汎用機関銃というのは、いいとこ取りというより、両方の用途に使えるということです。軽機関銃とは、兵士が一人または二人で運搬でき、最前線での分隊支援にも使える機関銃です。これに対し、機関銃とは架台、つまり三脚架や車載架台に載せて使う、比較的大型で、軽機関銃に比べて長距離、長時間の連射が可能なものです。
それら両方の用途に使えるのが汎用機関銃です。米軍現用のM240GPMGが代表的でしょう。GPMGとは、ジェネラルパーパスマシンガンの頭文字で、和訳すれば汎用機関銃となるわけです。兵士が最前線まで運べる程度の重量で、重機関銃なみの強度と性能を実現しているわけです。従来の米軍装備ではM60が有名ですが、M240はそれより大型で、どちらかというと車載などで使う方が向いているようです。