はじめに、回答が長文となることをお許しください。
結論だけ先に述べれば、最終的に手術を受けるのであれば「ひとり赴任で専門医レベル以上の(外来でもそれなりに人格者と認めてよい)泌尿器科医」がいる市中病院でかつ「手術代務」を呼んでいないところが穴場。となります。
ただしこれがベストというわけではなく、美容外科はコストが高すぎるので絶対に受け入れられないという方に限ってのコスト重視の確率的発想です。
泌尿器科医の世界では5年の専門研修によって専門医資格の受験が可能ですが、その際に過去の研修中の手術症例数を報告する義務があります。満遍なく各分野(といっても全て泌尿器科ですが)の手術をこなしているとともに症例数も重要なため研修中から細かな症例まで記録に留めて報告するのですが、多くの受験者の包茎手術執刀経験数は一桁です(5年間で)。さらに包茎手術(環状切除)が泌尿器科医の外科手術の窓口(特に陰茎・陰嚢にかんして)であることからも初心者である研修1年目2年目に集中していることは明白で、こうした背景を考えても専門医資格取得後にこの症例数が飛躍的に増えることはありません。
以前ある泌尿器科医局の専門医以上の医師の包茎手術経験症例数を年間で調べたことがありますが平均1例ありません(当然教授や助教授はしませんし市中病院でも複数赴任の部長医師や副部長クラスが執刀しません。多くは一番下にあたる医師が担当します=研修なので)でした。最近は泌尿器科でも内視鏡手術など外科手術から離れる傾向があり(cf 尿路結石は以前は多くが手術になりこの分野の医師養成に貢献しましたが現在では破砕器の普及に伴い手術が駆逐されています)これは他科外科系統と変わりがありません。さらに美容外科の台頭に伴いその症例担当数は激減している現状があります。ですので『経験』をこれら保険診療期間に求めることは無理があります。一方1症例数十万円というような法外ともいえる費用を請求している美容外科のある担当医の場合、40例/月 年間500例前後を経験し大手チェーン展開の専門美容外科の院長・副院長クラスですと、年間症例数は減ってくるもののそのトータル症例数は3000~5000を超えるものが普通です。外科はある意味症例数が全てといえる面が否定できませんのでそのあたりの重みをどのように判断するかになるでしょう。現状医療は二極化の傾向がはっきりと現れています。専門性を追及するかコストを追及するかです。専門性という点では美容外科だからといってその手術の専門とも限らない点も踏まえておかなければなりません(女性の美容外科とは性質が全く異なります)。
はじめになぜ市中病院でひとり赴任の…と書いたかという点を述べますと、昔まだ包茎手術に美容外科が一般的でなかった頃、ひとりで何十人も月に包茎手術をしたなんて武勇伝があったものなんです。そういう時代に少しでもかかっていれば経験の少なさは少しは回避できるはずです。かといって古ければいいかというと認定医クラスの重鎮になると古きよき環状切除手術(内板を2cm以上残したり吸収糸を大きなハウトで用いることを平気でする)をする傾向があるため、比較的若い部類の医師でそれなりに危機管理と技量が身についたレベルで、さらに新しい手術や丁寧な手術にも一定意を割くことが出来るという条件なのです。包茎手術自体は経験が少なくとも他の外科手術で一定腕の上がっている医師…という意味でもあります。でも若い手術代務を呼んでいたらこの前提は吹き飛びます。(ひとり赴任の場合手術代務・検査代務・外来代務をお願いするのはごくごく普通のことがらです。
包皮を切りすぎる弊害というのを述べておられる方もいましたので蛇足で付け足しますが包皮外板は数ヶ月で5mm以上は平気で伸びます。また手術直後は一時的な肉芽形成によって皮膚の伸展が損なわれていて突っ張り感があるのは当たり前です。それなりに経験をつみ理論的な背景も備えている執刀医であれば最終的にそのような心配は皆無でしょう。手術そのものはどの医療機関でも安心して受けることが可能だと思います。ただ見た目(美容的側面)をどれだけ重要視するかです。保険診療の医師の場合にはそれを求めることは出来ません。あくまでも医師の技量と経験の範囲で「誠意をもって」行ってくださるはずです。
包茎で死ぬなんてことはありません。
コストが掛けられないのならいくつかの保険診療病院にいって相談してみるといいでしょう。手術の内容は図で簡単に説明をもらうのではなく『環状溝から何ミリにキズが出来ますでしょうか?』と聞いてみてください。5mmを超えるものはまず見た目でツートンカラーになります。でも安全を重視するならそのほうがよいともいえます(直下型は見た目や使用感…傷跡が亀頭のふくらみに隠れるのでスレなどの弊害が起こりにくい。包皮炎などの合併が少ない…ともに優れますが、元々出血などのリスクの高いものです。)できれば吸収糸ではなく抜糸する普通のナイロン糸をお願いしてください(吸収される糸というのは一部成分が残存して体質によってトラブルの元になります)。また多くの専門美容外科は無料でカウンセリングなど行っています。もし少しでも美容的要素をもって手術を受けたいとお望みであれば「手術しないことを前提に」カウンセリングを受けて症例写真を見せてもらったらどうでしょう(写真もおいていないところはやめましょう。技術に自信があれば結果を見せる事くらいはします)。気に入ればコストと相談して後日で直せばいいのですから。くれぐれも1回で全てを決めないことです。
お礼
でしょうね。。クリニックはなんか怖いので。。でも、大学病院もなんか最近は思いやりがなくて、患者を金としか思ってないところが多いみたいですが。。。他のところをみてもらったときに思ったことなんです。某○天堂大学病院の皮膚科の。。でもやはり大き目の大学のほうが権威はあるし確かなんでしょうね。ありがとうございました!