喘息が日頃からあったのですが、ワインで時々発作が出る事も知っていました。それでも、医者にも行かず、ステロイドのスプレーも持っていなかった時の事です。
ピーチワインでした。二口くらいで喉の奥ががキュキューっと閉まって行き、肺の気管まで閉まって、全く空気の出入りができなくなりました。
ソファから転げ落ちて体勢を変えながら、なんとか酸素を入れようとするのですが、拡張した気管の壁は縮んでくれず、ククっという音だけで床に仰向けになって、待ちました。
何を待っているのかわからないけれど、静かにしていればいいんじゃないか、動く事もできず酸欠になっていきました。
新婚の旦那はオロオロしているだけで、(救急車を呼ぼうとは思わなかったのかね~)さすったりしてますが、それを振り払い、目を閉じて口をパクパクさせながらどれだけ待ったのか、体がシャットダウンした感じです。動けなくなりました。これで死ぬのかな、人生が灯籠の要に見えるって本当かな、なんて考えていました。
すると突然ほんの少しの隙間が気管支にできて、キュキューっとすきま風が入って来ました。思い切り咳き込みながら吸って、生き返りました。体はまだ自由にならないけれど、生き返るって爽快な気分です。
脳からアドレナリン噴射命令が出たようです。喘息では死なないんだって、これでわかりました。
ワインはもう飲みません。防腐剤が混入している事があるので。他のお酒類にも手をつけません(梅酒を除く)。