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歯の神経を抜く治療について
- 歯の神経を抜く治療について知りたいです。
- 歯の神経が死ぬ原因や症状、治療の判断基準を教えてください。
- 歯の神経を抜いた後のケアについても教えてください。
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>歯の神経が死ぬと痛みや染みを感じなくなると思うのですが、 まだ歯が痛んでたり染みたりするということは歯の神経が生きていたからでしょうか。 >歯の神経がある=痛み感じる 歯の神経がない=痛み感じない 歯の内部にある神経を含む(疎線維性)結合組織を歯髄と言います。健康な歯髄はへその緒(臍帯)のような柔らかい薄ピンク色のゼリーのような組織で、”疎(線維性)”という通り、80%は水分からなる組織です。この歯髄を指して一般にこれ全体を俗に”歯の神経”と呼ぶため混乱があるかもしれません。歯の中には歯髄組織があり、その中に細胞成分、毛細血管や神経線維、リンパ組織が分布しているわけで、歯髄のどこまで炎症や感染がおよび、どこまでの神経線維の活性が失われているか(死んでいるか)で症状も様々です。場合によっては歯髄組織が根の先の方まで完全に壊死(壊疽)していても、酸素の少ない環境でも活性を失いにくいC線維の活性が残っていたりすれば、歯髄は死んでいるにもかかわらず、熱い物を含むと痛みが出るといった症状を訴えることもありますし、この場合当然治療中にも麻酔をしなければ痛くて治療はできません。もちろん歯髄のみならず根の先までAδ、C神経線維がともに活性を失っていれば、しみたりする症状はありませんし、歯を削っても、治療で根の中を触っても全く痛みがないということもあります。ただし、炎症が根の先まで波及していたり、膿が溜まっていたりすると歯髄の神経線維が活性を失っていたとしても、炎症によって、あるいは膿や浸出液の貯留に伴う圧力上昇によって、(激しい)痛み、咬合痛(噛むと痛い)などが生じてくる場合もあります。この場合は歯髄の中の神経が痛みを感じているのではなく、歯の周囲の組織に分布している神経が痛みを感じている訳です。 少なくともご質問のように、歯の痛みはともかく、実際に”冷たいものや熱いものがしみる”という症状がある場合には少なくともAδやC神経線維の活性があると考えられると言うことです。時に口内炎や歯茎などの痛みを”歯がしみる”と錯誤し訴えるケースもありますが。 >歯の神経が完全に死ぬまで気づかなかった人は、炎症ですごい痛みがきて歯科にいくものなのでしょうか。 質問がよくわかりませんが、感染や炎症の程度や波及範囲により症状は様々です。通常は冷たいものがしみる、熱い物でうずく、噛んだら痛い、歯茎が腫れていたいなど何らかの症状が出ますが、時として大した痛みもなく、気がついたら神経が死んでいた、別件で来院した際に歯科医師に指摘されるというケースもあります。歯髄が壊死すると内部のタンパク質が変性しますので、細菌の感染が伴わなくとも免疫系統からは変性したタンパク質自体が異物としてとらえられ免疫により炎症反応が起きてきますが、まれに歯の内部だけにとどまり、免疫系統に見つかることなく、歯髄や神経線維が活性を失っているにもかかわらず痛みもなくレントゲンでも明らかな異常を示さないケースもあります。
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- duraphat
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はっきりいって長文ですので、あしからず・・。 ・歯の神経が死ぬ原因は分からない場合も多いのでしょうか。 多くの場合には特定できますが、時として特定できない場合もあります。しかし通常、神経が高度の炎症を起こしたり、失活(俗に言う神経が死ぬ)をする場合には通常歯髄(歯の内部)への細菌感染が原因ですので、極めて大きな齲窩(うか、俗に言う虫歯の穴)であるとか、歯髄まで到達する歯のクラック(ひび割れ)、著しい咬耗・摩耗(かみ合わせ等が原因で生じる磨り減り)、転倒事故などによる歯の破折で生じる露髄(内部の歯の神経(歯髄)が外界と交通してしまうこと)、高度な歯周病の進行による歯根の先からの逆行性感染等、通常何らかの神経への感染経路が認められますので、通常原因は明らかにできることが多いと思われます。原因の特定が困難になるのは歯に重度の虫歯や歯周病の重度の進行、明らかな破折やひび割れなどの明らかな異常所見、細菌感染が可能な経路を認めることができず、レントゲンでも明らかな異常所見が認められない場合になります。この場合、本人も自覚がなかったり覚えてなかったりしますが転倒などにより歯を打って打撲しているケースが多いようです。歯がかけたりしていないので見た目に異常ありませんが、打撲後一時的あるいは持続的な歯髄の血液循環障害わかりやすく言えば鬱血が生じ、軽度で一時的な場合には正常に回復できることもままありますが、高度の鬱血が生じた場合には酸素不足により神経が死んでしまうことがあります。これは怪我をして数年以上経ってから歯の痛みや歯の変色(黒ずみ)、根の先が腫れてくるなどして発覚することもあります。実際上記のどれにも当てはまらない、全く原因不明と思われる(というよりそう言わざるをえない)ものもありますが極めて少ないと思われます。大抵が打撲などの記憶の忘却、見た目に明瞭でない歯のひび割れなどにより臨床的に原因を明示できないだけ(はっきりわからないだけ)のことが多いのではないかと思われます。まあ、そういうこともあるということです。 ・歯の痛み、熱さが染みたりするということはやはり歯の神経がだいぶ死んでいたということになるのでしょうか。 しみたりする歯の痛みそのものは必ずしも神経の炎症の程度と相関しません。むしろその持続時間や熱いものに対する痛みの有無は炎症の度合いと相関します。冷刺激(冷たいもの)への鋭い持続しない一過性の痛みは一般的に神経の炎症の度合いは強くなく、まだ回復する見込みもある段階であることが多く、温刺激(熱いもの)への鈍く持続する長い痛みや刺激がなくても生じる持続的な痛み(自発痛)は高度の神経の炎症を疑わせます。(※念のため言っておきますが100%そうだという訳ではありませんので、冷たいものだけしみるから神経とらなくていい等と考えないようにして下さい。) これは歯髄の中には2種類の神経線維が存在し、鋭い痛みを生じるAδ神経線維と、鈍くうずくような痛みを生じるC神経線維とがあります。前者は神経伝達速度が早く、高度な神経線維で、後者は伝達速度の遅い原始的ともいえる神経ですが、後者はそれ故に酸素の少ない環境でもなかなか活性を失いません。すなわち、歯髄の炎症が軽度のうちは伝達速度の速いAδ線維が先に応答して鋭いしみるような一過性の痛みを生じ、炎症が高度になり酸素不足に陥ってくると早期にAδ線維はその活性を失い、今度はC線維が応答して鈍く持続するうずくような痛みを生じてきます。ご質問のケースではこの高度な炎症段階に陥っていたと考えられます。尚、高度の炎症がある場合、酸素不足から組織のpHが下がる結果麻酔が効きにくくなります。治療で麻酔をしても痛みがあり、麻酔を追加したのはこれを裏付けているかもしれません。 ・様子見をしてもよくならないと思ったので抜いたのですが、今回神経を抜くと判断したのは正しかったでしょうか。 臨床的には妥当と思われます。本来は原因を含め確定診断ののちに処置があるべきですが、原因不明ながら著明な臨床症状があり、原因となっている患歯が特定でき、その処置をすることによって訴えている症状が改善できる見込みが高い場合、症状のみを根拠に処置を断行することはままあります。尚、巷では3MixーMP法など炎症がある歯でも神経をとらずにすむ夢の治療法のように週刊誌などが無責任に掲載するような治療法も存在しますが、高度の炎症に陥ってる歯を100%救えるものではありませんし、特に今回のように原因が明らかではなく、歯髄の炎症状態も、感染経路どころか細菌感染の有無さえ明らかでないようなケースでは十分な適応はないと考えられます。逆に不適応なケースでやればかえって強い臨床症状を引き起こす可能性さえあります。 ・歯の神経を抜く治療は、通常2~5回通う必要があるといわれましたが、ばい菌が溜まっている量により、一日にたくさんは抜けないということでしょうか。またたくさん重ねたほうがよいのでしょうか。 炎症が高度で麻酔が効かない場合や神経の本数が多い場合、神経が細く作業に著しい時間がかかる場合、混み具合などで時間がとれない場合などでは、やむを得ず数回に分けて処置を行う場合ももちろんあります。もちろん麻酔が効き、時間があるならば1回目ですべての神経をとることが多いと思われますが、これは各歯科医師の判断や方針、治療の混み具合などにもよります。しかし一回目ですべての神経をとったとしても、神経をとった切断面がすぐに治癒するとは限らず、数回の薬の取り替え後、治癒を確認して中を詰めるのが一般的です。これに内部の汚染(細菌感染)があれば、それが無菌化、すなわち浄化されるまで中を詰めることができませんので当然回数がかかります。逆に内部の感染がない、あるいは軽度で、かつ神経をとった後の治癒が早かった場合では2回目の治療で中を詰めることだってあります。まさにケースバイケースですので回数が多ればいいわけでも少なければいいわけでもありません。必要な回数だけかかるだけのことです。 ・現在は歯の神経を抜いただけの状態ですが、通常に歯磨きを強くしてもよいのでしょうか。 歯磨き程度であれば全く問題ありませんが、歯ブラシの柄が当たったりすると痛みを生じる場合もあります。いずれにしても処置後は安静にする、要するに物を噛んで食事をしたり、指先で叩いて痛みがないか確認したりといったことは避けて下さい。食事などして仮詰めの蓋が外れたり、中に窪んでめり込んだりすると、内部が口の中の細菌で感染したり、逆に内部の薬が口の中に漏れ出たり、根の先から中の薬が出たりすると強い症状や、治療が長引く恐れがありますので注意して下さい。治療していない側で食事するように心がけて下さい。
お礼
大変ご丁寧なご説明ありがとうございました。 すべて読ませていただきました。 最後に一点初歩的な質問ですが、 歯の神経が死ぬと痛みや染みを感じなくなると思うのですが、 まだ歯が痛んでたり染みたりするということは歯の神経が生きていたからでしょうか。 歯の神経が完全に死ぬまで気づかなかった人は、炎症ですごい痛みがきて歯科にいくものなのでしょうか。 歯の神経がある=痛み感じる 歯の神経がない=痛み感じない
- sasa3939panda
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こんにちは >・歯の神経が死ぬ原因は分からない場合も多いのでしょうか。 虫歯が神経に達したか、達する一歩手前か、歯髄炎、くいしばりなどの場合が多いと思いまs。 >・歯の痛み、熱さが染みたりするということはやはり歯の神経がだいぶ死んでいたということになるのでしょうか。 歯の神経が生きていて刺激を受けているということです。 >・様子見をしてもよくならないと思ったので抜いたのですが、今回神経を抜くと判断したのは正しかったでしょうか。 虫歯が神経に達しそうなら、覆髄という処置をしてからでも、遅くはなかったかと思います。 >・歯の神経を抜く治療は、通常2~5回通う必要があるといわれましたが、ばい菌が溜まっている量により、 >一日にたくさんは抜けないということでしょうか。またたくさん重ねたほうがよいのでしょうか。 神経が通っている管の数によります。 前歯だと一本だし、奥歯だと3本あるものもあります。 >・現在は歯の神経を抜いただけの状態ですが、通常に歯磨きを強くしてもよいのでしょうか。 かまいませんが神経を抜いた歯には、さわらないように。 仮封はされてますよね? ご参考までに
お礼
ありがとうございます。 参考になりました。
お礼
またまたありがとうございました。 まだ痛みますが、頑張って通院します!