Celeronで1.5GHzだと厳しいところで
CeleronMで1.5GHzなら、ちょっとマシというところですね。
前者はPentium4世代で
後者はPentiumM世代。
同じクロックでの性能が、後者のほうが高いのです。
Pentium4世代のCeleronD/2.4GHzでUbuntuを動かしたことがありますが
UnityによるGUIは重いと感じました。
PentiumM/1.4GHzのノートPCは、今もうちで一番稼動しているノートPCです。
(AtomN270のネットブックもありますけど、用途と設定次第ではPentiumMは現役です)
CeleronMは、Pentiumより若干性能が劣るわけですが
GUIを、LXDEのように軽量のものにすれば、それなりに使えると思います。
Linuxでは、利用されるソフトウェアのほとんどが、オープンソースという文化のもと
(オープンソースとされるいくつものライセンスにもとづいて)
誰でも、自由に取捨選択して組み合わせ、使うだけでなく、それを配布することも自由です。
ですから、いろんな種類があるわけですが、主流と考えられるものはいくつかに限られます。
一般大衆向けとして、扱いやすさに力を入れたUbuntu。
PentiumII世代のPCでも動かせることを目標としたPuppyは、非常にポピュラーなものです。
軽さを重視すればPuppyは良い選択ですし
CeleronM/1.5GHzであれば、Ubuntu系でも軽くして使えるかもしれません。
Linuxは、Linuxというカーネルと、周辺のライブラリーや基本的な道具
それに、X Window Systemまでが、ディストリビューションごとの基本的な特性と言えます。
Puppyはこの部分で、特殊な構成で軽量化を図っています。
そのレベルでは、Ubuntuのほうが重いわけですが
LinuxのGUIは、X Window Systemの上で動いている
Window Managerやデスクトップ環境などによって提供されます。
Windowsの場合は、ここまでが一体で、OSのバージョンごとに変わるため
XP普及期のPCに、Vistaを入れたら、VistaのGUIの重さでひどい目に遭います。
ですが、Linuxでは、ディストリビューションごとの
標準のWindow Managerやデスクトップ環境がありますが
必要に応じて、異なるものを選んで使うことができます。
すでに…統合的なパッケージ管理で、選ぶだけでダウンロードから導入までが
半自動で終わるのが普通と言っていいでしょう。
Puppyの標準は、非常に軽量でシンプルなWindow Manager…
JWMが使われています。(デスクトップ環境は無しのシンプルで軽量のシステムです)
Ubuntuは、標準がUnityかGnomeということになります。
私自身は、Ubuntuから派生したKubuntu相当として、KDEによるGUIを利用しています。
でも、Gnome,KDEよりメモリー消費が少なく軽量のLXDEを
PentiumMノートには入れています。
これによって、Unityでは重くて困るノートPCが、それなりに使えるようになります。
こういったGnome,KDE,LXDEのようなデスクトップ環境、あるいはJWMなどの多々あるWindow Managerは
それぞれが、個別のプロジェクトによって開発され、またメンテナンスされています。
オープンソースであるからこそ、UbuntuやPuppyのプロジェクトに
そういったいくつものプロジェクトの成果物を、一つにまとめて公開することもできるのです。
ただ、そういった設定の変更は、時として難しいものとなります。
最近では、Debian GNU/Linuxから派生したUbuntuから、Kubuntu,Xubuntu,Lubuntuがあり
異なるGUI環境を、手軽に導入することも、幾分簡単になったかもしれません。
あるいは、Ubuntuのプロジェクトの外まで派生して、Linux Mintというものも生まれ
こちらも、急速に人気を得ているような感があります。
Mintには独自のGUIツールの追加などがありますし
評判の悪いUnityを敬遠したUbuntuユーザーが、Mintを選んでいるようです。
Mintにも、LXDE版のCDイメージが公開されていますから、これを試すのもいいでしょう。
ただ、日本語環境を利用する上では、Ubuntu10.04LTSの日本語版CDが手軽です。
ほかのものでも、日本語環境が使えないわけではありませんが…
決して多くはないという日本のLinux関連開発者という事情もあって
ほかの国では解決してもらえない、日本語関連の不具合が放置されることもあるのです。
そういう意味では、LubuntuやLinux Mint LXDE版のほうが
日本語環境の整備に、よけいな手間がかかる可能性はあると思います。
それどころか、Ubuntuでも長期サポート版のLTSが推奨されるのは
現行版に、先送りの不具合が放置されることもあるからでしょう。
実際Ubuntu11.10には、いくつかのバグや不適切な仕様が見つかっています。