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さだまさしの「檸檬」
さだまさしの「檸檬」 曲的には結構好きなんですけど‥ 歌詞が何を言わんとしているのか良く解りません。 皆様なりの解釈をして下さい。 ロック好きの私ですが、時にはしっとりした曲もいいものですよね。
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ごくベタにとらえるとすれば、この曲の「檸檬」は若さゆえに不器用だった初恋の象徴なんでしょうが、 さらに、若さゆえの葛藤をやつあたり的にぶつける対象として唄ってるんだとも思います。 年代的にさだまさしは、日本が徐々に豊かになってくる時代の中、 きらきらしい欧米の文化への憧れをだきつつ、それでいて、そのかわりに失っていくなにか(古来の日本人が大事にしてきたなにか?)に対する感傷を感じて若い時代をすごした世代だとおもわれます。 その世代にとっては、「檸檬」は、ハイカラでカッコよく、素敵に見えて高価、でも本音ではちょっと口にあわない、とこっそりおもっているものだったりしたのではないでしょうか。 それは、「大人になること」そのものへの感情とかぶるでしょう。 憧れはある、でも、全面的に肯定したくなくて、ちょっと不安。そんなかんじ。 若い時代の漠然とした希望と、高みへの飢えを象徴するような、歌詞の中にある彼女の、 「陽だまりの中へ細い手で檸檬を翳す」仕草、 でも、その檸檬は「盗んだ」もの。 そして、焦がれつつも、ホントはその価値をあんまり素直に認めたくないもの。 「みんなありがたがってるけど、こんな簡単に手にはいる。クソヤロー」 ってなもんでしょうか。…そうおもいつつも、それがホントに手にはいったことじゃないことはわかってるんでしょうけど。 だから、まだなにものでもなく、実力でそれを手にいれてそれの価値を否定できない自分への苛立ちと、それを嗤うような檸檬への価値への反抗として、投げ捨てるのでしょう。 せめて、いさぎよく、「できるだけ遠くへ」。 不器用です。 そして、その不器用さのために、今、恋もおわっていこうとしてる。 それをうっすら予感して、でも、強がってみせてる、と。 そんな彼女を、語り手である恋人は眩しくも痛々しい思いで静かに眺めてる。 そんなかんじで私は解釈します。 …あと、さだまさしの詩の特徴なのですが、視覚的な想像を意識しているところもいいですよね。 聖堂の壁の白、電車の赤、檸檬の黄色、鈍色の川面。 交錯するそれぞれの対比が美しいです。
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- Siegrune
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#2です。 実はいつの話かという点では、別の解釈もあって。。。 別れてずいぶんたって、 湯島聖堂や聖橋あたりを歩いていて かつての失恋を若かったなあと苦笑いしながら思い出している図。 本題とはずれますが。。。 胡桃の日の最後の一瞬私放心状態になります。 ってわかりますよ。 なんていうか、ザザッと音が周囲に波のように広がっていく感じがそんな風で。 私の場合は、放心状態というよりは冷え切ったからだで熱い風呂に入った瞬間 体中をポァっとぬくもりが駆け巡るような感じで音が駆け巡っている感じかな。 >一番好きな曲は、グレープの時の《蝉時雨》 ですか。 なかなか面白いところかと思います。 ひさびさに聞いてみました。 そういえば昔からこの曲は、 フォーク歌っていた人で似たような曲がありそうでなさそうな と思っていました。 かぐや姫とか風とかNSPとか猫とか・・・ でも、探してみてもみつからないんですよね。 (おかしいなと思いつつ。) 私は、グレープ時代なら、「精霊流し」「殺風景」「ほおずき」「縁切寺」あたりが 好みでしたね。
お礼
二度も回答頂いたのに、お礼遅くなってごめんなさい! 懐かしいグループ名が色々出て来ましたね。 実は私が、フォークで昔も今も変わらず好きで良く聴くのはNSPだけなのですが‥ 勿論、好きなアーティスト、好きな曲は沢山有りますが、やはり若かりし頃とは受ける感じが全く違って来ている事に、我ながら驚かされます。 正直私は昔から洋楽専門で歌謡曲やフォークには全く縁が有りませんでした。 だから流行っていた頃にはほとんど知らなかったと言えます。 今も‥不思議な事に年を取る毎にポップスからロック、そしてヘヴィメタへと年々うるさい方へ移行、一般感覚とは逆を行っている所です。 その合間に、たまぁ~に静かに昔の曲なんぞを聴くのも心地良いもので、恥ずかしながら、昔の曲なのに最近になって知ったと言うのが多々有りまして、さだまさしの曲もその中のひとつです。 回答者様が好きだと仰有った曲は、私もほとんど好きですね。 さだまさしの曲は他のアーティストの方がカバーしているものも多いですが、私はやっぱりさだまさし自身が唄うのが一番だと思っています。 他の方でDLしたものの削除して、わざわざDLし直したなんてのも結構有ります。 これからも日本の曲探して行きたいと思います。 回答ありがとうございました。
- Siegrune
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「檸檬」は私も好きな曲のひとつです。 私は、どっちかというとさだまさしはもっとやかましい曲(胡桃の日とか吸殻の風景とか・・・) のほうが好きなはずなんですけどね。 それはさておき、本題のほうを。 私は、この曲は、単に、お互いに理想と思っていた相手と付き合ってみたものの、 お互いに背伸びした関係だったからか あまりうまくいかず、別れる前夜のなんともいえない状況を比喩的に歌っていたうたと 思ってました。 (まあ、この曲の歌詞はいろいろな解釈があってもいいと思いますが。)
お礼
あぁ~そうなんだ~なるほど確かに。 そう言う風にも受け取れますね。 何か‥私‥この曲に限って本当に歌詞の意味が頭に入って来ないんです‥。 他の曲ではそんな事無いのですが‥不思議です。 頭に浮かぶのは超リアルな、私の知っている日常の聖橋の姿で‥‥知りすぎているせいですよね、絶対。 で、曲は好きなんだけれど、歌の世界に入って行けないと言うか‥‥ですね。 だから、他の人達はどの様に聴いているのか、ちょっと知りたくなって質問しました。 ところで、《胡桃の日》いいですよねぇ。 私も好きです。 何か‥衝撃的な歌ですよね。 最後の一瞬私放心状態になります。(私だけ?) 実は、私の一番好きな曲は、グレープの時の《蝉時雨》なんです。 最初の数小節しか知らなくて、全曲聴きたい聴きたいと思いながら数十年経って、遂に最近全曲知りました。 嘘みたいな本当の話です。 楽しく読ませて頂きました。 ありがとうございました。
お礼
お礼遅くなりました。 ひとつの曲でここまで考察される回答者様は、素晴らしい感性の持ち主ですね。 感服します。 私は以前、御茶ノ水駅近辺に勤めていた為、全体の歌詞よりも情景の方が先立って頭に浮かんでしまい‥どうもそれが解釈の邪魔をしている様です。 回答文をじっくり読ませて頂いてから改めて聞き直すと、まるで違った曲に思えます。 感じ入る回答ありがとうございました。