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スイッチングACアダプタ
先日のご回答で秋月電子のカタログを見ることができましたが、昔は良くトランスとブリッジ回路のダイオードを利用した確か平滑回路付きのアダプタを使用しましたが、浦島太郎同様に最近の事情が全く分かりませんので出来ましたら従来のアダプタとの主な違いを簡単にご教示頂ければ幸いです。初歩的な質問で恐縮ですが、しばらく仕事から離れていましたので今様浦島太郎になってしまいましたので御容赦下さい。
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従来のACアダプターは、交流入力をトランスで変圧(降圧)した交流を整流しコンデンサーで平滑して直流に変換してました。 ですから、入力電源電圧が変動するとアダプター直流出力電圧も変動しました。 スイッチングアダプターは、入力電源交流をいきなり直流に整流してしまいます。 その直流を「スイッチング=ON・OFFの繰り返し」させてトランスを通すと矩形波交流が生じます。 その矩形波交流を整流してレギュレーター(安定化)回路を通すと安定した電圧の直流になります。 従いまして、入力電源電圧が変動しても直流出力電圧は一定電圧になりますから、AC入力100~240V、DC出力12Vのようなアダプターが可能になります。
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- foitec
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ご存知のダイオードブリッジ(全波)整流+キャパシタの平滑回路では 負荷電流の変動で出力電圧に変動がおきますね。(ダイオードの内部抵抗やキャパシタの自定数) それを改善するためにフィードバック制御回路(ツエナーダイオードで基準電圧比較で電流制御トランジスタを駆動)による「安定化電源回路」までは恐らくご存知でしょう。 これらは負荷に応じた一次トランスが必要で大きく重く且つアナログ制御のため出力調整が面倒でした。 また、電圧降下をジュール熱として放出するため発熱も多いですね。 さて、一次電源を一定のデューティ比でスイッチ(on/off)を繰り返せば取り出せる平均電力が制御できるのではと、何となく理解できるかと思います。 これには「降圧型(ステップダウン)」と「昇圧型」と「昇降圧型」とがあります。 これらは別途お調べいただくとして、要はスイッチング素子と直流電圧を直接電圧変換するDC-DCコンバータ、および整流回路にて構成されます。 詳細なものは↓参照 http://www.tdk.co.jp/tjbcd01/bcd23_26.pdf 私の拙い説明よりも異次元に分かり易い↓解説(懐かしい回路も満載) http://homepage2.nifty.com/y-daisan/html/B80921.html 参考にどうぞ。
お礼
早速にご丁寧な説明ありがとう御座います。今後ともよろしくお願いします。
- sailor
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トランス式のACアダプターはトランスで電圧を落としそれをダイオードで整流しコンデンサで平滑しただけのもので、電圧の安定化は取られていません。従ってトランスの電圧・電流特性に従って、負荷電流と電圧の関係が決まっています。定格電流を出力した状態では定格電圧付近の電圧を示しますが、負荷電流が減るに従って電圧が上がっていきます。機種によっては50%ちかく高い電圧を示すものもあります。このような特性をしますため、使用する危機に見合ったアダプターで無いと、負荷に対する容量が十分であっても使用できない場合があります。小さな電流しか必用としない機器にむやみに電流容量の大きなアダプターを使うと、たとえ定格電圧が同じでも過電圧で機器を破損する場合もあります。 一方スイッチング式のアダプターでは、まずAC入力をそのまま整流してしまいます。この時点では電流が小さいので平滑コンデンサも小さなもので済みます。その後に数十KHzから数百KHzの周波数の周波数でスイッチングして、高周波トランスまたはチョークコイルを使い所定の電圧を得ています。この方式では扱う周波数が高いので、トランスやチョークコイルのサイズも平滑コンデンサーも小さなサイズで済みますのでアダプター全体としても小型軽量に出来ます。そして使用する側で見た場合に最も異なる点は、電圧の安定化が取られているということでしょう。高周波に置き換える回路で出力電圧からのフィードバックを取り、デューティーサイクルを変えるなどして出力電圧が一定になるように制御しています。したがって、出力がオープンされた状態でも負荷が掛かった状態でもほぼ一定の電圧を保っていますので、容量の大きなアダプターを消費電力の小さな機器に接続しても問題を起こすことは少ないでしょう。 それぞれのアダプターの長所と欠点を書いておきます。 トランス式の欠点は負荷の変動で電圧が変動してしまうこと、AC入力の電圧変動が出力変動に直結してしまうこと、大きく重いこと、過大な負荷に対して温度ヒューズや電流ヒューズなどの保護回路しか持たないこと等です。長所としては回路が単純であること、高周波ノイズの発生がないこと、瞬時なら過大な負荷(例えばモーターの起動電流など)に対しても出力できること等でしょう。 スイッチング式の欠点は高い周波数でスイッチングし、波形が矩形波であるため高周波ノイズが発生すること、コンデンサーやダイオードなどの部品が小型ではあるが周波数特性の良いものが必用になること、モーターなどの負荷に対してはかなり大きな余裕を見ておかないと保護回路の特性上、使用できないものが多いことなどです。長所は電圧が安定でAC入力の変動にもかなり強く、海外でも使用できるものが多いこと、小型軽量であること、俗にフの字特性と呼ばれる保護回路を持っているものが多く、万一の出力短絡などでも回路の破壊に至ることが少なく、過電流や短絡の原因を取り除けば自動的復帰することなどです。
お礼
懇切丁寧な説明有り難う御座います。規格の厳しく無かった昔しか知らず、また海外でも使用可能な点は隔世の感があります。今後とも宜しく年寄りの世話をお願いします。
- mimazoku_2
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最近のものは、スイッチング電源になっていると思われます。 トランス式に比べ、重量や体積が異様に小さくなっているから・・・。 整流回路は簡単ですし、消費電流に応じて、一次側の発振周波数を変動させたり、場合によっては、ON時間を長くすればいいので、調整は容易です。 携帯用は、スイッチングだと思われます。 実はこんな事例がありまして、携帯の充電アダプタをコンセントに差したままにすると、薄型テレビが誤動作する。 原因は、携帯のアダプタが放つノイズにありました。 無負荷になると、強いノイズを発するようです。 つまり、トランス式ならノイズはハム程度ですので、電子機器に与えるノイズとなると、意図的にスイッチング回路が使われていると、推測できます。 構造としては、AC=>直流=>発振=>高周波トランスで変換=>平滑=>出力 但し、出力=>発振回路に対して、電圧調整用、負荷対応用にフィードバックがあります。 発振は基本的に高周波ですが、消費電流が増えると、ON時間/OFF時間を制御し、出力制御を行っています。 トランスは磁束を切ることで、2次側に電圧を発生させますが、それを意図的に高速化させたのが、スイッチング電源です。 電圧は周波数で、電流はON時間を長くして、出力を保っています。 苦手な相手(負荷)は、電球、モーターなどの構造が単純で、突入(始動)電流の大きなもの、これはスイッチング電源にとっての大敵です。 フィラメントやコイルは、動作開始時に低抵抗となり、規定出力を大幅に超えてしまうため。 スイッチング電源の構造上、こういった負荷は、「過負荷」と判断してしまうため。
お礼
丁寧な説明有り難う御座います。トランス式の時代にトランスが機器の重量の中に占める割合が大きく、アダプタ別付きでもアダプタの目方が大きいという印象をもっていました。今後とも宜しくお願いします。
- 86tarou
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スイッチング方式のは、基本的に安定化電源です(スイッチング電源)。トランスで電圧降下させ整流して平滑しただけのものは電流によって電圧が変化しますが、スイッチング方式ではほぼ一定電圧のままです。
お礼
丁寧なご説明有り難う御座います。今後ともこの老人をご指導願います。
お礼
適切なるご説明有り難う御座います。電圧のばらつきの許容限度が厳しい時代となったなあと実感しました。しきい値の大きな時代に生きたものにとっては隔世の感があります。