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ベニスに死す について
洋画のサイトですばらしい映画です、一回は観た方がいいと書かれていたので 見ました。 時代も今とは違いますが、それにしても 私にしたら、くだらない中年のうだつの上がらない親父が美少年に恋するのを まあ綺麗なリゾート地を背景に永遠に眺めているだけ、 ストーリーもメチャクチャ、支離滅裂の 本当にマジの駄作にしか思えませんが・・・・ 何処がいいのでしょうか? 推薦した方、またはそれをいい映画という評論家の気持ちが 全く理解不能です。 それとも私がおかしいのでしょうか?
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こういった作品は”映画美”とか”映像による芸術表現”を追求しているところが多分にあるので、ストーリーだけを見ると、う~ん?となるのも仕方がないことだと思います。 また監督であるルキノビスコンティの性的な趣味もかなり入ってますので、受け入れられない観客にはまったく馴染めないとも思います。 ただ”面白さ”という区別でなく、善し悪しという区別で考えると、映画史上屈指の名作の一本です。 監督が貴族階級出身で、「山猫」「ルードウィッヒ」「地獄に堕ちた勇者ども」など自身の作品の多くで”退廃美”を描いています。そういった観点から見ると、ビスコンティ作品の中でも一二を争う映画です。 何がいいのか言葉にせよ、となると、もうただ圧倒される映像美ってとこでしょうか? マーラーの5番も掛け値なしに素晴らしい効果をあげてますし、なによりもタジオ役の少年を、よくもまあ捜してきたなぁと(タジオを探してなんていうドキュメンタリー作品まであります)。自分はそっちの趣向を持ってはいませんが、それでも美しい顔には違いないと思います。 故淀川長治氏から直接話しを聞いたことがあるのですが、タジオが後ろ姿で浅瀬に立つ場面で、股間のところに前に組んだ手が見えているそうで(そんなところまでよく見てるなぁと感心しましたけど)、それがなんとも美しいのだとか。日本人の手足の長さじゃ、ああはならないし、わかる人じゃないとあんな演出はしないのだとか。 こればかりは、そっち系の方じゃないとよくわからないと、やや呆れましたが、老いと近づいてくる死、そこに宿る若さへの憧れと同性へのほのかな恋心とでもいうのか、ビスコンティならではの傑作であることには違いないと思います。 こういったのが良いと思えるようになるには、名作とか古典と呼ばれている作品を、かなりの本数見ないと、なかなか難しいと思います。 これをきっかけにビスコンティの「若者のすべて」あたりをごらんになってはどうでしょうか? 貧乏な一家が大都会に出てきて翻弄されるという、家族愛、兄弟愛を描いた話しで、こっちはけっこうドラマチックで楽しめるかと思いますよ。 http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=26056
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- ucok
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三島由紀夫、谷崎潤一郎、ルキノ・ヴィスコンティ、こうした人々を「耽美派」と称します。ファンのあいだで概ね魅力とされているのは「わからないヤツにはわからなくていいんだよ」と思いながらどっぷり溺れられる点です。推薦に従って気に入った人はひざまずいて感謝するし、気に入らない人は不快に思います。たいてい、どちらかです。 べつに、あなたがおかしいわけではありません。むしろ明るくて健康的なかたでいらっしゃるのだと想像します。しかし、作った人や推薦する人がおかしいわけでは全くないのですよ。ヴィスコンティは多くの作品を遺していますが、中でも『ベニスに死す』はピカイチですね。
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ありがとうございます NO 2 の方と感想はほとんど同じです それにしても、皆さん物知りですね 頭が下がります。
おっしゃることよくわかります。 私も学生の頃「ヴェニスに死す」を見て同じことを考えました。 でも、また何かのきっかけにヴィスコンティの映画を見ることが あるかと思いますが、とにかく、この方以上に美意識の強い人は いないんじゃないかということにどこかで気づくと思います。 ヴィスコンティも若い頃はふつうに女性に恋する若者でした。 それがどんどん男性の方に興味が向くんですね。 私は今、ヴィスコンティの映画を見ると、結局、少年や青年の 美しさに比べたら女性美なんて大したことないのね、という気分 にすらなります。 ちなみに私が一番好きなヴィスコンティの映画は「家族の肖像」 です。ヘルムート・バーガーと映画全体から醸し出される退廃美 がすばらしいです。「ルートヴィヒ」より私は好きです。
お礼
ありがとうございます みなさん、すごいと思います 映画に対する取り組みというか考え方 いっぱい見てるし、偏見もない 本当に映画を愛してる人達と つくづく感じます。
お礼
ありがとうございます ヨーロッパ映画には度々いらいらします まあ、アメリカ映画に慣れてるのもあるかもしれませんが、 この映画でも、少年と背景の美しさはまあまあなんですが ストーリーにあまり関係のないウエイターとか浜辺のボーイとのやりとり 演奏するバンドのシーンが延々と続きます、 何の意味があるのでしょうか? セリフが極端に少なく あのぐらい予算をかけたら 私でも撮れそうにも思いました 映画のサイトにいってみましたが やはり賛否両論ですね 私には監督のマスターベーションにしか写りません