>加湿器の水はどこへ
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前提として<お部屋の空気について>
お部屋の空気中には酸素21%(O2)、窒素74%(N2)が中心ですが、それ以外に水蒸気(H2O)や二酸化炭素(CO2)やアルゴン(Ar)他が含まれています。
その水蒸気は、空気の温度(室温)によって、水蒸気(気体)として含まれる飽和蒸気圧量が決まりますが、室内温度の低下に伴い、空気中に飽和出来ない水蒸気が、低温部に液化(結露)します。
従って、加湿の方式(ヒーター式・気化式・超音波式・ハイブリッド式他)や室内暖房の方式(エアコンや石油&ガス暖房他)によっても、その結露や到達湿度は異なり、加湿器の水分消化も異なりますが・・・
<加湿器の水の行方>
一般的には、加湿された水蒸気は、その時点の室内空気の飽和蒸気圧内の場合は気化した水蒸気として、お部屋の湿度アップになります。
その後、室温が低下したり、飽和蒸気圧を超える過加湿状態には、液化して温度差がある面(壁とか窓サッシ・家具)の低温部で結露します。<ex、アルミサッシの結露や冷蔵庫から出したコップの周辺の露>
また、通常のお部屋は1時間でお部屋の空気の半分以上が入れ替わる換気(自然&強制)が必要とされており、屋外に室内空気として加湿した水蒸気も一緒に屋外や他の部屋や廊下等に排出され、代わりに乾燥した屋外&他の部屋&廊下の空気がお部屋に吸気(自然給排気)されます。
従って、加湿された水は屋内空気の中に飽和蒸気圧までは水蒸気となって吸収されます。
余剰分は結露するか、換気(自然換気・強制換気)と共に全熱交換(温度と湿度の室内外での熱量交換)されます。
>どこかにたまって悪影響が出るのではと心配しています。
低温部(外気や隣室・階上の床面裏(該当部屋の天井)にて結露しますと、カビの発生、そのカビを餌とするダニの発生増殖が懸念されます。
湿度そのものは大切な健康&快適要素ですので、加湿器を利用する事は健康(風邪予防・静電気防止・花粉やハウスダストの沈下・赤ちゃんの脱水症状の予防)、美容(髪の毛や肌の保湿効果)等から大いに活用されます事は良い事です。
但し、湿気は家具を腐らせたり、寝具を傷め、金属を錆びさせる、畳や絨毯のシミの原因にもなりますので、過加湿には注意され、使用していない時には換気に配慮され、結露部分は断熱材(プチプチとか発泡スチロール他)、サッシの複合ガラス採用や小まめな拭き取りをお薦めします。
※詳細は、建築基準法に定める換気装置:第1種~第4種や換気必要能力の種別・基準があります。