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スーツに合わせるコートについて
- スーツに合わせるコートについての質問です。
- ピーコートやダッフルコートは駄目で、トレンチコートはOKとの認識です。
- 本質は階層や素材の品質であり、旧帝国陸軍の九八式外套は問題ないと考えているが、本質を踏まえた回答を希望している。
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再びNo.2です。御指摘の通り、98式外套が本物であることを前提とした回答でした。 トレンチコートに関してのみ、昔からライバル関係にある英国のA社及びB社のものに ついては、デザインは勿論ミリタリーそのものなんですが、素材や作りの面では一般の スーツの上に着用してもおかしくない優れたものであったため、第一次大戦後の英米に おいて軍用として用いられた物とほとんど変わらない品質の物が商品として流通した のです。何よりもトレンチコートの本質がレインコートであること、さらには時代が現代の の日本とは全く異なり、心身共に”タフな男”が標榜されていた時代でもあり、そのような 流れの中でレイモンド・チャンドラーやダシール・ハメットらの所謂ハードボイルド小説の中 で主人公が着用するレインコートとして、ひとつの時代のアイコンとなって行ったのです。 当時から値段もけっこう高い物であったようですが...。それにしてもアメリカの西海岸では あまり雨は降らないものなんですけどね。 前回の回答でも触れましたが、ナポレオンが着用していたコートと98式の外套とは同じ 陸軍の厳冬期用のもので、デザイン的に共通するものがあり、4,5年前でしたか、日本の 某メーカーが、このコートをモチーフに既製のコートを作り、それを見たことがありましたが、 既製、それもデザインのエッセンスを現代向けにソフトにした物とは言え、それでもかなりの 存在感(つまり目立つ)に思えました。個人的に欲しいなと思いましたが【私は洋服屋なの で、ある意味、目立つ物を着ることも商売の一つでもあるので】、すべからく周囲の空気を 読みつつ右へ倣い、個性、個性と言いつつ、若い人ほど全く個性がなく、周囲の意見に 右往左往している優柔不断な日本の衣料消費市場の現状においては、よほど強い信念や 決断力をお持ちでないのなら、あえてお奨めしかねる気持ちはあります。ただ、本当にその コートのデザインがお好きなのであれば、ドーンと自信を持って着られたら良いでしょう。 その気があるのなら 私は応援しますよ。 ただ問題は、うまくデザインのエッセンスや雰囲気を生かしつつ、仕立てられるテーラーが はたして見つかるかどうかです。軍用コートの特徴は、身体の動きを妨げないようにするため、 上半身はあえてかなりフィットさせて仕立てるもので、合わせてウエストマークの位置も高く、 それに反して下半身は、歩いたり、走ったりする際にもヒザがコートの裾に当たりにくく、足の 動きを妨げないようにするためと、レインコートとして足元を極力濡れないようにするため、そして 立ち姿を兵士として凛々しく見せるetcといった諸々の理由、目的.のため、ウエスト部から裾に かけて、かなり強い円錐状に仕立てるものなのです。しかもヒザを高く上げることをも考えて、 円錐をやや前部に振るのですが、今時こうした複雑で手のかかるコートの仕立てを日本で やってくれる御店が、失礼ながら果たしてあるのか疑問です。いや、捜してみればないことは ないのでしょうが、お値段、素材等を含めた価格の面で、ややお求めにくいものとなってしまう ことは否めないかもしれません...。 一般的な日本製のコートは、円錐どころか寸胴の誠にカッコ悪いものばかりで、ボタンを止めて やや大股に歩くとヒザがひっかかってしまうものばかりです。しかもテーラーと言っても、コートに 関しては、所謂日本で言うパターンオーダーで、工場にて縫製させているところも多く、全くきれい な円錐が出ているものをほとんど見る事が出来ません。日本では永年着てもほつれない、ただ 丈夫な仕立てをいい仕立てだと勘違いしている人がまだまだ多いようですが、それならばスーツ やコートなど着る必要はなく、作業着やドカジャンを着ていれば丈夫で暖かいのです。丈夫なこと も大切ではありますが、それ以上の部分、つまり一個人の人間性を服を通じて表現していくこと に仕立ての本質はあるのです。 ”きれいな円錐”をテーマに、少しテーラーのサイトをチェックされみては如何でしょうか。
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- Aoki Ken(@kenaoki)
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しつこいかもしれませんが、もうひとつ付け加えさせてください。この路線で行かれる のであれば、スーツについても今日本で流行している形よりは、例えば1920年代 から30年代風の雰囲気を残したものにされた方がベターかもしれません。比較的わかり やすいのは映画で、例えばThe Godfather Part2や、Once upon a time in America等を 機会があればぜひ御覧ください。 またhttp://www.the30sstyle.com/ も大変良い、参考になるサイトです。 それらのマネをするように薦めているのではなく、どういうデザイン、どういうコンセプトの 服装体系であるのか、視覚的、感覚的に知る、掴むことが大切なのです。
お礼
サイトを拝見しました。 強く絞られた美しいウエストラインをはじめとして、とても迫力を感じました。ピークドラペルを選択される方が多いようですが、仮に私が作るにしても、同じ選択をすると思います。 今回はコートに合わせたスーツまで揃えることはできませんが、今後の選択肢に大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。非常に興味深いサイトでした。ありがとうございました。
- Aoki Ken(@kenaoki)
- ベストアンサー率77% (189/243)
その”外套の本質を踏まえる”、ということであれば、 正に本物、即ち”ミリタリーユニフォームそのもの”であり、故に この外套は正式な 【旧帝國陸軍の軍服の上に規則通り 正しく着用することによって、はじめて服装として のコーディネートが成り立つ代物】 と言えるのです。 従って現代の我々が着用するスーツの上に重ねて着用することについては防寒上効果、 意味があるとは言えますが、コーディネートについては残念ながら? です。 なぜならば、陸軍の外套から襟章や袖章をはずすという行為こと自体論外であり、それらが あってはじめてその外套のアイデンティティが成り立つのです。但し、もし御自分がぜひ そのようにして着用されたいという御希望であれば、どうぞ。 日本は有難いことに自由の国です。 軍務経験のない一民間人が、その立場においてユニフォームの一部や細部をいじって着用 する等ということは、日本以外の国ではまずありえないことですが、取り合えず想像してみて ください。 襟章や袖章をはずして着用することは、敗残兵となってもはや戦う意志がないことを示したい 時、もしくは捕虜となって敵側のために厳冬期の労働作業に借り出される時のどちらかの際 にしか起こりえないことです。スターリングラードで敗れて捕虜となったドイツ第6軍やシベリヤに 抑留された旧帝国陸軍関東軍の捕虜達が、そのような外套を着て作業をさせられている写真を 見たことがあるかと思いますが、はたしてそのような外套がカッコいいでしょうか? ユニフォームとは、いかに決まりきったモノを決まった通り、またはそれ以上にきちんと着れるか、 そしてそれらを同時に集団で着用した時にこそ、その”美”が感じられるモノなのです。 但し、お手持ちの外套の持つ優れた特性や機能性、即ち着用者のスタイルを凛々しく、かつ背を 高く見せるウエストマークの高いカッティング、また行進時はもとより、走る際も足の動きを妨げない、 そして雨の際にも足元が濡れにくい見事なAラインの裾のシルエット、さらに雨風を通さない丈夫な 羅紗地等、数多くの優れた点があるのですが、得てしてミリタリーやアウトドア等、厳しい自然環境 への対応を充分に考えて創り出されたものは、現代の日常の一般生活においては機能、デザイン、 ディテイル等全ての要因においてtoo muchと成りがちなのです。 そのような意識、感覚は何も今に始まったことではなく、戦前において旧帝国陸海軍の軍人達の 中には、それぞれの省勤めの”軍務官僚”の人達がたくさんいらしたわけですが、彼らも霞ヶ関に 通勤する際には、軍服ではなく、普通のスーツを着用していたケースが大半であったらしいのです。 なぜなら、一般の人達と同様に生活している環境下で軍服を始終着用することは、一般人に無用な 緊張感を持たせてしまうことになり、彼らはそのことを良しとしなかったらしいのです。(勿論5.15や 2.26等の非常事態時はそうではなかったのでしょうが) 繰り返しますが、お手持ちの外套は本物です。それも現在は存在しない【組織が陸上自衛隊に継承 されているとは言えるが】軍隊、特定の組織のものです。そのようなものを、一般の社会人が着る背広、 スーツの上に着用することは、上記の理由を総合して、あえてお薦めはしません。 ショット社製等のピーコートはともかくとして、ダッフルやトレンチコート等は、すべからく一般市民社会 向けに、軍務用に創られたハードさを和らげる工夫がなされています。トレンチコートについては、将校 以上の階級向けのものについては、式典用の上質の軍服地の上に着用することをも考え、かなり高級な 裏地を用い、仕立ても工夫して下に着用する衣服が痛まないようになっているせいで、レインコートとして しての特性と合わせて背広、スーツの上にもいつの間にか自然に着られるようになっては来ましたが。 どうしてもその外套がお好きで着たい、ということであれば、その外套のデザインのエッセンスを生かして カスタムメイドで作成する、というのが一番ベターな方法だと思います。その際は、生地の重さは軽く、 ソフトなものとし、衿のデザインなども少し現代風に修正するのも良いでしょう。既製品にはなりますが、 もう4,5年前でしたでしょうか、メーカーやブランド名は失念してしまいましたが、ナポレオン・ボナパルト がロシア遠征時に着用していた、絵画でも有名なデザインのダブルの軍服用コートを、割とうまく一般用 のデザインに落とし込んでいるコートを見たことがありましたが... あまりまとまりのない回答ですが、何か参考となれば幸いです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 書き方が足りずに誤解を与えてしまいましたが、私はこの外套の「本物」は所有していません。 しかし、この外套のデザインが優れていると感じたため、テーラーで誂えようと考えているところです。 ご回答内容は、質問の外套が「本物」であることを前提にしていると理解しています。それからすると、軍務用の「本物」のトレンチコートも同じくスーツに合わせるべきではないが、我々が通常購入するようなトレンチコートは「一般市民社会向け」に作り直されたものであるため、スーツに合わせることができる、という解釈でよいのでしょうか? 「本物」のトレンチコートが「一般向け」のトレンチコートになってスーツに合わせられるようになったのと同じように、「本物」の九八式外套を「一般向け」の九八式外套に作り直せば、スーツに合わせることもできるのではないか、と考えている次第です。 襟章や袖章については、「一般向け」に作り直す過程においてはずそうと考えており、よって質問にそのように書きました。(一般向けトレンチコートにも階級章はついていません) 「一般向け」に作り直した九八式外套をスーツに合わせることに問題はないか?という点について、お手数ですがもう一度ご回答いただければ幸いです。(どうしてもその外套がお好きで・・・の部分は、「一般向け」に作り直せば問題ないという意味なのか、作り直しても問題はあるが、本物を着用するよりはマシ、という意味なのかを教えてください) よろしくお願いいたします。
- lion0000123
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前回の回答者が言いたかったのは、服装は人柄を表現する鏡なので 自分のイメージアップのためにスーツ着てるのに安っぽいPコートはどうか っていっている位で相手側にちゃんとした人間だと見られる格好ならばいいんです。 職業によっては、いい格好をしてないと商売うまくいってないんだなと見られたりするのもありますが 階層が高ければいいっていう視点がおかしいです。 伯爵の格好して外歩いてごらんなさい いい笑いものです。 旧日本軍の格好は襟章、袖章の前に明らかに奇抜です。 時代もあってないしデザインも奇抜だし 人格疑われます。 自分の身の丈にあった格好がいいです。 Pコートやダッフルは、カジュアルすぎるのでビジネス向けではないという事ですね。 安っぽく見られる格好もよくないですし 上司より高そうなスーツやネクタイをするのも あまり良くないとされています。 自分の年齢や会社の身分 職業に見合った格好をしてれば大体自由です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 この外套を自信を持って着るには、プロの方から「ルール上間違っていない」とのお墨付きをもらう必要があると考え、今回質問させていただきました。それが得られましたので、素人から何と言われようと堂々とすることができます。 テーラーについては、いつも利用しているところで作ってもらいます。仕様として、上半身をフィットさせ下半身は円錐形にするというのは伝えましたが、懸念されているとおり、この手の外套は作ったことがないらしく、裁断士の方から少し時間がほしいと言われました。要求どおりの円錐形ができているかは、仮縫いで調整していくことになっています。 デザインについては、基本的にそのまま再現しようかと考えていました。しかし、一般向けに作り直す必要があることがわかりましたので、何かアドバイス頂けることがありましたらお願いいたします。 今のところオリジナルと変えようと思っているところは、 ・ダブルブレステッドのダミーボタンを本物のボタンにする。 ・ダブルブレステッドをどちらが前でもボタンが掛けられるようにする。 ・左側の軍刀を吊るすための切れ込みは設けない。 ・生地は現代のコートに使われる一般的な重さの生地とする。 くらいです。 現代風の衿のデザインというのは正直よくわからないので、他のコートのデザインを見て勉強してみます。