通貨の強制通用力と、5,000円札でのバス乗車拒否
通貨の強制通用力と、5,000円札でのバス乗車拒否
友達Aが、こんなことになったそうです。
Aは東京近郊在住で、ある平日の午後4時頃、市内の勤務先に行くため、始発のバス停Bからバス停Cまで、D社のE系統のバスに乗ろうとしました。E系統の本数は、1時間に1本ほどですが、別のF系統とG系統も合わせれば、Cまで行くバスは1時間に3本程度です。
Aはこれまでバス共通カードを愛用してきましたが、最近廃止され、それ以降は現金での乗車を余儀なくされています(Aはスイカなどは持っていません)。D社のバスは信用前払であり、乗車時に行き先を告げて料金を支払います。Aは料金分の補助貨幣(硬貨)及び1,000円札を持っていなかったため、運転手甲に5,00円札を提示して両替を求めました。しかし、甲はバスカードが廃止されたため運転手は現金を所持していない旨説明し、どこかで両替してくるように求めました。Aは、確かに周囲に商業施設が全くないとは言わないが両替に応じてくれるとは限らない、第一、両替して戻ってくるまで待っていてくれるのか、旨言いました。運転手は、すぐに次のバスが来るから、そっちに乗ってくれと言って、Aの乗車を拒否しました。その系統のバスは約1時間後にしかありませんが、Aは約15分後にF系統のバスが来てCに行けるので、仕方なくバスを降りました。
Aは目についた銀行で両替を求めましたが、営業時間外であることを理由に行員に拒否され(5分以上ロス)、バス停に書かれていたD社の営業所に電話して対応を求めました。D社の営業所は甲の対応を謝罪して、乗車を認める旨述べました。Aは、では次のF系統のバスの運転手に、私を乗せるように指示を出してほしい旨頼みましたが、営業所側は、連絡手段に乏しく間に合わないと思う旨述べました。そこでAは、ではバスが来たら再び営業所に電話をかけ、運転手に代わるので指示して欲しい旨述べ、営業所側は了解しました。
F系統の運転手は当初、甲と同様にAの乗車を渋りましたが、Aが営業所に再度電話し、営業所の指示でAは乗車できました。
5,000円札での支払いを拒んで乗車を拒否した甲の対応は、通貨の強制的通用力を定めた日銀法46条2項に違反して問題があるのでしょうか?
参照:日本銀行法
第5章 日本銀行券
(日本銀行券の発行)
第46条 日本銀行は、銀行券を発行する。
2 前項の規定により日本銀行が発行する銀行券(以下「日本銀行券」という。)は、法貨として無制限に通用する。
お礼
ありがとうございます! とても役に立ちました!!! 本当に感謝ですww