商品の販売ルートに対する基礎知識はお有りですか?
物品販売の流れをざっくり書きますと、下記のようになります。
(1)メーカーが卸問屋へ大量販売
(2)卸問屋が小売り店へ販売
(3)小売り店が最終消費者へ小売り販売
■「卸」の意味ですが、これは、
「どこか(メーカー・大卸など)から購入した商品を小売り店へ販売すること」を言います。
小売り店とは、最終消費者へ販売するお店のこと。
つまり、「製造者」でも「最終消費者」でも「最終消費者に販売する店」でもない、
「中間販売業者」のことを、「卸問屋」と呼ぶんです。
この卸には、小売店に売るのではなく更に卸店に売る「大卸」と呼ばれるところもあります。
■では「卸値」とはなにか。
これは、(1)から(2)、(2)から(3)への販売価格を指します。「売る値段」です。
一般に「卸価格」と言ったら、商品単価の事を指し、送料は含みません。
(もちろん、送料込みで単価を提示する場合もあります)
■対して「仕入れ値」とは、仕入れる時の「買う値段」のこと。
「仕入れ値」には、送料も含めた「仕入にかかった値段」を指します。
(算入しない場合もあります。それは個々の計算方式に寄ります)
よって、「仕入れ値」を販売先に伝える、という言い方は根本的に間違っていますし
(販売者が提示できるのは販売価格だけです)
「卸価格」と「仕入れ値」は違うものになります。
(一致することはありますが、必要十分条件を満たしている訳ではありません)
■ご質問にある「卸価格の何%が…」という話ですが、
その前に、まず、BtoBとBtoCとは全く違うということを理解する必要があります。
最終消費者は確定された条件下で欲しい商品を購入するだけ、しかもその時限りですが
メーカーから小売店までの取引は、
納品場所・数量・時期・信用状況・支払い条件などが一律ではなく、
また、長期的な取引契約を結ぶこともあります。
それらの条件を全て認識した上で、会社としての取引契約を結びます。
この「契約」とは、単純に「販売価格」だけを指す物ではありません。
そうした商取引の中に、歩引きといって、購入条件によって購入額の一部を値引きするという方法があります。
おそらくご質問の内容は歩引きが適用されているのだろうと推測いたしますが、
この歩引きは「購入条件」によって変動する事がありますので
(例えば、1万箱買ってくれたら1%引き、10万箱買ってくれたら2%引き、というような感じです)
歩引き後の価格を提示する、というのは、場合によっては不可能です。
販売価格(卸価格)を提示し、別途で取引契約を締結する、という形を取らざるを得ません。
一般的な製造販売業の事務レベルの理解ですと、以上のようになります。
お礼
詳しく教えて頂きありがとうございました。 もっと勉強したいと思います。