爪がスプーン状なってしまう理由は、爪母への血液の流れが悪くなった場合であり、その原因は2つあります。
1つは貧血と言う全身的な理由で、2つ目は爪周辺の組織にだけ血液が行きにくくなる場合です。
貧血と言っても様々な種類があり、その中でも鉄分がうまく利用されない為に起こる鉄欠乏性貧血に伴うものがスプーン状の爪です。
この貧血は最も多いタイプの貧血で、特に中年以降の女性に多い様です。しかし、鉄欠乏性貧血のある全ての人がスプーン状の爪になってしまうと言う訳ではなく、この爪の症状は貧血の1つの目印と言えるでしょう。
自覚症状のないこの貧血にとって爪の変化は重要なサインとなります。
この爪のサインとは別に、鉄欠乏性貧血の場合の皮膚や粘膜の症状としては、赤く平らな舌と口角のびらんがあります。口角びらんは、両側の口の角が赤く割れて、大きな口を開けると痛みが起こります。
スプーン状の爪と、赤い平らな舌、口角びらんが一緒のある場合には、鉄欠乏性貧血の可能性が強いので、早めに医師に相談する事をお勧めします。
貧血の改善の為の鉄剤を内服する事により、爪も目立たなくなってくる様です。