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WAISの結果について情報をお知らせ願います。 どんな些細な事でもよいので教えてください。
幼いころから現在に至るまで多様な生きずらさをかかえておりました(学習面・対人面・仕事など)。 最近になって学習障害という概念を知りいろいろと調べていますが、まだ自分自身の状態がいったいどういうものなのかよくわかりません。WAISの結果表には特定不能の学習障害と書かれていましたが、それがどういうものなのかはっきりしたことは書いておらず病院の先生も専門外なのでよくわからないと言われました。自分自身でも学習障害全般的にみられる症状が所々うかがえるなとは感じております。 もしかしたら自分の思いすごしかもしれませんが、確かに自分の努力だけではどうすることもできない何かを感じて仕方ありません。 WAISの結果から客観的にどんな事がわかるのか? もし何か思い当たる所がある方はぜひ教えてください。 どんな些細な情報でもかまいません。 よろしくお願い致します。 言語性 110・ 動作性 109・ 全検査 110 言語理解 105 ・知覚統合 114・ 作動記憶 107・ 処理速度 92 単語 12・ 類似 12 ・知識 9・ 理解 10・ 算数 11・ 数唱 15・ 語音整列 8 絵画配列 11・ 絵画完成 10 ・積木模様 13 ・行列推理 14・ 符号 9・ 記号探し 8 このような結果となっております。 よろしくお願い致します。
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- vzb04330
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臨床心理士で大学の教員です。 受検されたWAISは、下位検査からWAIS-IIIという、大人の知能を総合的かつ、診断的にとらえるためのもので、日本はもとより世界中でもっともよく用いられている成人用知能検査の最新版です。日本で用いるために、日本の成人を対象にして、標準化という、検査の信頼性や妥当性を確認し、また、判定の尺度を作成する作業が実施されたものです。 言語性から、全検査までの数値は、知能指数(IQ)を示しています。この数値は、質問者様の含まれる年齢集団の中で、相対的にみて、どの程度の知能水準にあるかを示しています。「相対的に」というのは、ある年齢集団の中で平均的な成績を取った場合に、IQ=100となるように換算して、表示されているということです。これより高ければ、知能が高く、低ければ知能水準が低くなることを示します。理論的には、IQ=90~109の間に、その年齢集団のうち50%の人が含まれるように作られた指標です。したがって、質問者様は、「平均」から「平均よりやや高い」水準の知能であると考えられます。 次に、言語理解から処理速度の4つの数値は、群指数といわれる指標で、IQとは別の角度、すなわち知的な能力としてみた場合の結果が示されています。数値の意味は、IQと同じで群指数=100が、その年齢集団の中で、平均的な成績となります。これら4つの群指数も、「平均」から「平均よりやや高い」水準の能力をお持ちだということになります。しかしながら、4つの群指数を比較し、統計学的に意味のある差(有意差)を検討しますと、処理速度が他の3つに比べ低いということになるだろうと考えます(年齢が分かりませんと、正確な比較ができませんので、これは、あくまでも推測によります)。処理速度は、心的作業のスピードを示すものです。また、知覚統合がもっとも高くなっており、視覚的な理解や、視覚-運動的な能力あるいは、ものごとの関係性を理解する能力がもっとも高いと考えられます。つまり、視覚情報を通して理解すること、実際に手を動かして何かの作業を行うこと、複数のものごとの間の関連性を捉えることなどに長けていらっしゃると思われます。さまざまなことに取り組まれる際も、この、もっとも得意な知覚統合を用いるようになさることがよろしいかと思います。もちろん、先に述べましたように、いずれも平均か、それ以上の能力をお持ちであることは間違いありません。 最後の「単語」以下の数値は、検査を受けられた際の個別の検査(下位検査)ごとの結果を示す「評価点」です。この評価点は、10が、年齢集団の中での平均的な能力を持つことを示しています。評価点の数値は、多少ばらついていますが、評価点=7~12が平均的な能力を示しますので、これらについても、「平均」もしくは「平均よりやや高い」結果です。この評価点の結果をまとめた指標が、IQであり、群指数です。評価点のパターンから、群指数よりも細かい能力を論ずることも可能ですが、煩雑になりますし、おおよその傾向は、群指数で把握できますので、ここでは割愛させていただきます。 さて、学習障害であるかどうかは、こうしたWAISの結果だけでは診断はできません。WAISなど心理検査の結果は、診断を下す際のあくまで参考資料として位置づけられます。近年、発達障害に注目が集まり、大人の方にも発達障害があることが知られてきています。こうした診断は、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSMや、WHOのICDなどに基づいて行われます。ただ、これらも行動上の特徴に基づいて診断されますので、その原因などについては、問題にされません。 そうは言っても気になられると思いますので、この結果から考えられることを書きますと、平均かそれ以上の知的能力をお持ちですが、群指数や下位検査評価点に統計的に有意な差がありますので、知的発達にバランスが取れていない面が見受けられるということになります。それが、学業面や日常生活面でお困りのことに結びついている可能性はあるということになるであろうと思います。WAISの結果だけからいえば、得意な部分を活かしていくことをお考えになることをお勧めしたいと思います。すなわち、群指数の知覚統合がとくに高いことから、視覚的な能力、視覚運動の能力の高さを活かし、目に見える形で理解する、図的な理解をする、実際に自分で手を動かして理解や習熟を図るということです。 以上が、WAISの説明と、質問者様の結果についていえることです。ここでは、検査結果に基づいてしか述べておりません。発達障害を想定するとすれば、対人関係の面や、感情のコントロール、言語コミュニケーションのスムーズさ、興味・関心の広がり、注意集中の状況、衝動性の有無など行動面の特徴を考慮する必要があります。
お礼
どうもありがとうございました。