3Dで鑑賞した一人です。字幕版で観たのですが翻訳は、戸田奈津子さんによるものでした。長い台詞の字幕に眼が疲れはしないかという不安を当初もっていましたが、戸田さんはそうしたことをも踏まえて翻訳されておいでだったような気がします。実に小気味よい会話が展開し、字幕の文字が眼で追いきれぬうちに消え去る…、ということはなかったように思います。「アバター」の場合は「飛び出して見える3D」ではなく、「奥行きを感じさせる3D」という映像世界ではないでしょうか。
字幕の文字が前面(スクリーンの手前に出てくるような)に浮遊しているかのように見え、その奥に素晴らしい映像ワールドが拡がっています。鮮やかな色彩感覚、アバター達のしなやかな動き1つ1つは、かつて観たことのない映像の世界です。ストーリーに込められていることは、自然破壊への警鐘のように思えます。「もののけ姫」に似ているのでは?との御意見もありますが。ここまで進化してきている映画の画像処理の技術に圧倒されました。約130分の長い作品ですが、その長さを感じさせない「必見の価値あり」の作品と言えましょう。