>100%優秀な子孫を残せるんですか?
いいえ。100%はありません。
競馬の世界では過去に圧倒的な勢力を誇った種牡馬が何頭かいます。
代表的な馬が「Northern Dancer」です。
自身の競走成績もさることながら、子供達がまたすごい。
ざっと挙げただけでも
●Nijinsky:13戦11勝 英三冠、KG6世&QES、愛ダービー、英1986年リーディングサイアー
●Lyphard:12戦6勝、フォレ賞、ジャック・ル・マロワ賞、仏1978,79、米1986年リーディングサイアー
●Sadler's Wells:11戦6勝、愛2000ギニー、エクリプスステークス、仏1990,93,94,英92-2004年リーディングサイアー
●Nureyev:3戦2勝、仏1987,97年リーディングサイアー
そして、現在の「社台王国」の礎となった名種牡馬「Northern Taste」。
20戦5勝、フォレ賞、日本1982-92年リーディングサイアー
等々。
全盛期には「Northern Dancerの血の1滴は1カラットのダイヤモンドよりも価値がある」や
「世界には2種類の馬がいる。Northern Dancer系とその他だ」
などと言われる位の正に「絶対王者」でした。
しかし、それでもやはり100%ではありません。
ここに挙げた馬たちはNorthern Dancerが種付けした数の内の僅か「数%以下」です。
それでも、他の種牡馬と比べれば「あり得ない」位の種牡馬成績です。
現在もNorthern Dancer系は数多くの「派生種牡馬」により、その血は脈々と繋がっています。
そしてそれは種牡馬だけでなく「肌馬」としても勢いに衰えは見えません。
特に「Sunday Silence」「Brian's Time」の大成功で「Hail to Reason系」の種牡馬が多い日本において、Northern Dancer系の肌馬は、その抜群の相性と、近親交配のリスクが少ない事からより一層重宝されています。
その意味では「牝馬の成績」は確かに重要な要素ですが、それ以上に「母の父」が重要視されるのが「配合(種付け)」なのです。