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ガンダムSEED DESTINYのテーマは何でしょうか?
ガンダムSEED DESTINYのテーマ、つまり「言いたかったこと」は何でしょうか? 前作SEED(いわゆる無印)では、 ・憎悪の連鎖を止める。力ずくでも最悪の事態(ハルマゲドン)を阻止する。 ・「理想」と、それを実現するための「力」。つまり「想いだけでも、力だけでも」というセリフに集約されること。 ・アニメやコミックなどによく登場する、「超人(主人公・キラ)」の人間性。 と言ったテーマが見て取れました。 ガンダム00ではもっとハッキリしていて ・紛争根絶と世界の統一 ・破壊と再生 ・愛と平和 と言ったテーマが作中やサブタイトルで何度も表現されていました。 しかし、DESTINYではそういったテーマを見いだすことは極めて困難です。それどころか、テーマが不明瞭で定まっていないとさえ感じます。 放映前の前情報(雑誌等)や、物語序盤の展開ではDESTYNYのテーマは、「前作の否定、あるいは対比」を念頭に置き ・「理想」を実現するために「力を振るうこと」が、「理想」から遠ざかると言う矛盾。 ・歴史は繰り返される事を描き、別のアプローチでの解決を示す。 ・「超人(キラ、ラクス)」のもつ「カリスマ性」や「強大な力」では無く、普通人の努力を描く。 ・「理想」ではなく「感情(友情や愛など)」で動く主人公を用いて、「愛は世界を救う」というテーマに繋げる。 また、精神的に未熟な主人公(シン)のお目付役として、あるいはファンサービスとして、前作の主要人物(アスラン)を置いた。 といったテーマが考えられたのですが、 主人公(シン)とヒロイン(ステラ)の絡みが殆ど無い上に、結局シンは何も守れず敗北してしまいます。つまり「愛は世界を救う」というテーマは有り得ません。 そこには「凡人が努力しても、絶対に天才には勝てない」という、異常なテーマすら見えます(こんなテーマは、テーマと言えません)。 更に前作主人公(キラ)は、絶対的な力を振るい完全勝利してしまいます。しかも前作のテーマである「超人の人間性」を否定する形でです。 まさに「絶対的な力こそが理想」であると言わんばかりです。 加えてラクス派・オーブの掲げる理想・目的が不明瞭であることも、DESTYNYのテーマを分かり辛くしています。 以上のことを踏まえまして、ガンダムSEED DESTYNYのテーマが何であるか、皆様のご意見・回答をお聞かせ願います。 また可能であるなら他作品との比較等もお願いします。 補足 ・超人 宇宙人・未来人・超能力者・魔法使いの他に、妖怪との混血や吸血鬼などの人間っぽいけど人間でないもの。 また、普通に人間にはない「強烈なカリスマ」や「天才的な○○」を持っている人物。 つまり、キラやラクスのこと。 ・人間性 「超人」や「美少女ゲームのヒロイン」などは、ファンタジー的な(リアリティのない)性格をしていることが多々ある。 前作SEEDではキラはフレイに縋るなど人間味があったのですが、DESTYNYでは全くブレが無く人間味がありません。 ・歴史は繰り返される ガンダム強奪から物語が始まり、戦争へ向かうということ。 ・感情で動く主人公 必ずしも友情や愛で動くのではなく、怒りや憎悪といった負の感情で動くことも多いですが。
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- naru1970
- ベストアンサー率35% (14/39)
私も見ていて何を伝えたいのかは分かりませんでしたね・・・。 制作側が一貫したメッセージを送ってはいないように思えます。 その上で、突っ込みどころ満載の内容に、 ネットでチャットしながら仲間内で楽しんでましたけど。 オマージュにしても00の0ガンダム位に 留めておけばファンサービスと言えなくも無かったのにね・・・。
- oro-kamen
- ベストアンサー率72% (110/152)
あえていうなら「世相」じゃないですかね。 SEEDの「憎悪の連鎖」 この頃はパレスチナやコソボの紛争があって、「憎悪の連鎖」が隣人を 分かち合う不幸がありました。 それを考えてもらおうと言う事。 DESTINY この頃はアメリカがアフガニスタンやイラクに戦争を仕掛けた時期です。 その理由はブッシュが「彼らが911のテロリストでそこにオサマや核がある」 と言い、皆が信じたからですが、それが本当か、何か「裏」がないか 疑うべきじゃないか?という違和感。 DESTINYでは 1.連合がプラントを 2.ザフトがアークエンジェルを 3.ザフトがロゴスを テロリストと断じて攻撃を仕掛ける行為が繰り返されます。 そして、2人の主人公が、 一方は「議長や友人の言う事」を信じ 一方はそれを疑って追われる身になる事で 「悪事」に加担する者とそれを防ぐものに運命が分かれるという話。 まあ問題は 1.アフガン侵攻への違和感がリアルタイムすぎて製作側がテーマとして 消化できていないこと 2.それを含めたストーリー構成と人物描写の迷走 3.結果、尺の配分を間違えて議長の「悪事」が分かりにくいこと 4..正義として描かれるアークエンジェルのやってることが視聴者視点でも テロに見えること。 ですね。 あとファーストの頃の「米ソ対立」は人類滅亡の危機でしたので、 視聴者も当事者意識をもって、「宇宙視点」や「相互理解」による 争いの解決をテーマとして捉える事が出来たのですが、 それと比べて上2つは当事者性の低いテーマなので、「底の浅い アメリカ批判」にしか見えないのも難点ですね。
ガンダムのヒットよ再びと、作った焼き直しにテーマはない。
- ESE_SE
- ベストアンサー率34% (157/458)
初代ガンダム(アムロがRX-78-2ガンダムに登場したUCのストーリー)のネタやMSを流用して初代ファンに媚び、 それが評判が悪いとなると前作の主人公を再度登場させ、 それで既存の主人公の存在が薄くなると、公式サイトのキャラクター紹介文から「本作品の主人公。」という一文を削除した。 というかなり無理の見える作品です。 敢えてストーリーを評価しようとすると、 ・旧作主人公は既に「平和への答え」に到達している。仏教的に言えば「悟りを開いた」。 ・本作キャラクター達はその答えに到達していない。 ・結果として主人公は彼等を導こうとするが、まだ悟りを開いていない人々は旧作主人公達の行動を「悟りによる導き」ではなく単なる異常な行動としてしか捉えられない。 ・旧作サブキャラクターや新キャラなどを投入して旧作主人公を補佐しようとするが、これらにも十分な動機を描く期間が与えられなかった。 などなどの理由で・・・何を表現するという作品でも無くなってしまいましたね。
お礼
総合すると致命的なまでの描写不足によって、完全にテーマが定まらなくなった。 あるいは駄作の汚名を被ってしまった、ということですね。 また「人間性の喪失」を「悟り」と解釈するのは、面白い切り口でした。 ご回答ありがとうございます。
お礼
「世相」をテーマとして取り込もうと躍起になったが、ストーリーと人物描写が迷走した結果、失敗したと言うことですね。 言われてみれば、納得がいきます。 ご回答ありがとうございました。