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ジャズのアドリブ。
はじめまして、jazzinnといいます。 今、ジャズギターをやってはいるものの、アドリブなんてまったくできない素人ギタリストです。 そこで、質問なんですが、どの楽器にせよ、アドリブをしているときっていうのは、どういう思考が働いているのでしょうか? いつかアドリブができるようになりたいので参考にしたいです。 よろしくお願いします。
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> どの楽器にせよ、アドリブをしているときっていうのは、どういう思考が働いているのでしょうか? 改めて考えるととても奥の深い問題です。曲にもよりますし。 他の方のご回答にもあるように、コード・ノートでいいとか、あるいはコードが取り出される元となるコード・スケール(アヴェイラブル・ノート・スケール)をなぞる、というのが一般的によく聞く話です。 他方で、コード・チェンジごとにコード・スケールが切り替わると考えると大変なので、確か「ダイアトニック・アプローチ」とかいうらしいのですが、ケーデンスなど、一定のコード進行が同一のスケールに還元できる範囲は、そのスケールの一発と見なし、そのスケール・ノートを使う、なんてことになります。 こういう話が出てくると、「アドリブをする人はみんな譜面を見て楽曲を分析して、ようやくアドリブしているのか、みんな頭でっかちに考えているのか」と、アドリブができない人は思っちゃいますよね、きっと。 確かに、アドリブはジャズに限らずいろんな音楽でなされていますし、それぞれの音楽を成り立たせる様式美とか、その様式美に潜む何らかの論理というものは間違いなくあります。ところが、これはおいらの勝手な推測ですが、そういった様式美の論理とは、プレイしている人も「そういえばどうやっているんだろう?」と反省してようやく自覚するものであって、そのように後付で論理を何らかの理論として定式化することで、上のようなコード・スケールだ何だという話が出てくるのであって、実際にアドリブをやってる最中に「ここのコードはC7だからCミクソリディアンが使える」とかなんとか考えることは、むしろほとんどあり得ないと思います。 また、義務教育の範囲でせいぜい合唱に参加したり、趣味レベルではカラオケで歌う程度に音楽に接している人からすると、いきなりスピーチしろといわれてもできないように、譜面に書かれていないフレーズを場当たりでアドリブするっていうこと自体信じがたいことのようです。この延長でクラシックを習った人は、なので一定レベルの演奏ができる人は当然譜面が読めると信じて疑わなかったりします。ところが、少なくとも日常的にメモをとるくらい身近なものとして譜面を使いこなせる人って、きっとそんなにいないと思います。改まって分析しようとか、アレンジしようとかいう場合に、意識して考えれば何とかかんとか書ける、というのが、少なくとも趣味で音楽やっている人の現状だと思います。 ですから、事前にソロ枠の小節数が決められていて、その範囲のソロを作曲できる、という場合は、プレイに先立って、上のようなことを論理や譜面の書き方を思い出して作曲して、自分で作曲したフレーズを「コピー」する、というやり方も確かにあり得るんですが……アドリブを実際にやってる時ってむしろ、改まってスピーチするのと違って、日常会話なんだけどしばらく一人でしゃべってるって感じなんですよね(..;) 改まってスピーチしろっていわれたり、愛の告白をしようとすると、何をしゃべればいいか分からなくなってしまうものですが、リラックスした日常的な会話の場面では、別に何を考えてしゃべるというのではなく、むしろしゃべったことが考えや意図の表明になっているものです(ここから意図なんてない、という現代哲学の立場もありますが、これは間違いだと思います。そういったものを振り返れば一定の論理的な意図・思考は読み取れるんですから)。 こんなたとえ話でアドリブの感覚が伝わるか不安ではありますが、ぞんざいなしゃべり口調も、言語学者がその気になれば文法的に構文を分析できるように、アドリブのプレイもその気になれば分析できます。しかし、しゃべり口調が事前にまとめたスピーチ原稿とは違うように、アドリブはその場の思いつきで出てくるものなんです。 ですから、「ソロ枠何小節」とか、「このコード進行で2巡」とか決められると、むしろアドリブができる人は、その範囲でソロを完結させなければならなくなるので、かえって戸惑うんですよ。何も考えなければスムーズに自転車に乗れるのに、改めて考えるとどうやって乗っているのか、当の本人も説明できなくなって、かえって転んでしまうようなもので、意識するとかえって分からなくなるんですよ。もちろん、プロの人なんかはそういう決められた枠の中で、しっかりアドリブで完結させるからすごいんですけどね。 ただ、難しいコード進行の曲でアドリブするときは、なれた人でも何をすればいいのかが思い浮かばないってことはやっぱりあって、そういうときは分析して、とりあえずスケールをなぞったりします。ですが、そういったことをしているうちに、突然「あ、こんな感じだ!」と、部分的だとしても〈分かる〉ことがあって、その感覚がつかめると、いつの間にやら分析して考えていたことはどこかに行っちゃうんです。 うーん、こんな説明じゃ分からないかなぁ?? (^^ゞ
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- ssmanishss
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40年近くギター弾いてます。ギターどころか人生そのものまでアドリブプレイな不良爺です。 いろいろな回答が出ていますが、やはりジャズギターのアドリブで重要なのは、一流プレイヤーのアナリーゼです。そのコードの時なぜそのモードが使えるのか、このコード進行の時のリハモはどのように考えるべきか、テンションコードを用いる時にトップノートの動きはどうあるべきか、など一見自由奔放に見えるアドリブプレイも実はちゃんとした理論に基づいて組み立てられています。 ですからCmaj7-Am7-Dm7-G7の繰り返しでアドリブ練習するのはよいのですが、その時に使えるモードはどんなものがあるか、リハモした場合、どんなコード進行になるのか、などを考えながら組み立てていかないと、アドリブとデタラメの区別がつかなくなってしまいます。 質問に対する回答としては、無心に弾いていることもあるが、基本的にはコード進行とモード(スケール)はしっかり考えながら弾くべきですね。 例えば C----G7---C----G7- ちょうちょ、ちょうちょ、なのはに、とまれ とそのまま弾くと野暮ったい童謡でしかありませんが Em7--E♭9--Dm7--D♭7#9 ちょうちょ、ちょうちょ、なのはに、とまれ とリハモするだけで、なんとなくジャジーに聞こえるでしょ? アドリブってそういうアイデアの引き出しをいかにたくさん持つかなんです。 参考(というかとってもタメになる)サイトをご紹介しておきます。(おふとんjazz) http://www2s.biglobe.ne.jp/~hongo/
お礼
40年!!汗 それだけですごいです笑 >やはりジャズギターのアドリブで重要なのは、一流プレイヤーのアナリーゼです 単に耳コピをするだけではダメということですか。コードとモードの 関連性、コードをリハモしてみたりと、 そういうことをやっていくとアドリブがわかってくるということですね、なるほど。 ssmanishssさんはコード進行とモードを考えながら弾いてるんですね、 正直な話、その頭の構造がほしいです笑 回転はやそう! たしかに、ちょうちょが大人の雰囲気醸し出してます笑 こうやって聞いてると、アドリブでもいろいろな解釈があるんですね、 勉強になりました。 回答ありがとうございました。
- sakura5678
- ベストアンサー率38% (120/314)
2番さんにも書かれているように、 始めは、「コードトーン」を拾う程度でいいんです。 要するに、「JAZZ」という意識は、最初はいりません。 「JAZZ」でもない、普通のアドリブだって、JAZZなんですよ。 「JAZZ・アドリブ教本」なんか、たくさん、売られてますので、1冊、買ってみましょう。 アドリブの入門は、上記に書いた内容のアドリブからはじめますので。。。
お礼
Dm7-G7の繰り返しでCメジャースケールを適当に弾いてるのも アドリブってことなんですかね、違うか笑 適当に弾いてるとき、ものすごい恍惚な気分になれます笑 アドリブの教本チェックしてみます、 回答ありがとうございました。
- euph90
- ベストアンサー率13% (2/15)
アドリブと言っても本当に即興演奏しなくても良いんですよ。 私はその曲のメロディを参考に与えられたコードに従って作曲してからやってます。 だから演奏中は間違えないようにって考えていることが多いですね。
お礼
こういったアドリブの捉え方は初めて聞きました! 作曲っていう作業がもうアドリブなんですね、きっと。 なんかいろいろなアドリブの捉え方が聞けて楽しいです! 回答ありがとうございました。
- salsal2005
- ベストアンサー率34% (101/292)
ギター歴20年の者です。 楽譜もロクに読めないデタラメギターリストで、しかもロック系ですので、 いちおう個人的な意見ということで… それほど思考は働いていないような気がします。 いろいろな曲を聴いたり、弾いたりしていくうちに、 体でいろいろなフレーズを覚えていって、 その蓄積がいろいろ混ざって素敵なアドリブを産むと思います。 得意なフレーズなどの種類が豊富になったところで、 いろいろな人とフリーセッションを繰り返せば、 はじめはぎこちなくても、 いずれは、自然と手が動くような気がします。
お礼
ギター歴20年!?salsal2005さんは大先輩ですね笑 いろいろなフレーズを覚えて、それがつながったときに アドリブになるんですね。その際は思考はあまり 働かない・・・なるほど! そういえば、知り合いでサックスをやってる人のアドリブを 聴いてたとき、「あ!さっきも似たようなフレーズ使ってたな」 と思ったことがありました。 私も早くアドリブできるようになりたいです、 回答ありがとうございました。
お礼
>実際にアドリブをやってる最中に「ここのコードはC7だからCミクソリディアンが使える」とかなんとか考えることは、むしろほとんどあり得ないと思います。 やっぱり、弾いてる最中にそんな余裕ないですよね。C7なんてのも ほんの何秒間の世界ですもんね汗 その繰り返しだと頭パンクしそうです笑 >アドリブを実際にやってる時ってむしろ、改まってスピーチするのと違って、日常会話なんだけどしばらく一人でしゃべってるって感じなんですよね この感覚はちょっと想像すらできないですけど、なんかアドリブの世界のすごさを 感じ取れる気がします! この前、テレビでジャズピアニストの上原ひろみさんのアドリブを観ていましたが、 あれは間違いなくzeninashiさんのおっしゃるとおり、その場で思いついた ものを音にしていた感じでした。 >突然「あ、こんな感じだ!」と、部分的だとしても〈分かる〉ことがあって、その感覚がつかめると、いつの間にやら分析して考えていたことはどこかに行っちゃうんです これはなんかわかるような気がします。私はゴルフをやっているのですが、 ラウンド中になにか掴むと一種のZONEに入って 無心でボールを思い通りの場所に打てるようになるんです。なんかこの感覚に 似てるのかなと思いました。 なんかすごいアドリブの世界を垣間見ることができた気がします! すごい分かりやすい文でまとめてくださってありがとうございます! 回答ありがとうございました。