yuwさんがどういう方かによって言葉が変わってしまいます。もし医学生や細胞学にかかわる方(将来は医師、病理診断医、研究者)だったら「絶対に違う」と言っておきます。
一般の人でしたら(看護師などの医療者も含む)同じでかまいません。求められる知識が違うからです。
「転移部位の組織が含まれれる」ですが病理組織の中にそのオリジナルな組織が含まれるのは常識で考えれば当たり前で、原発巣の組織にだってその器官の固有の組織が入っています。それだけだと、どちらが原発かなんてわかりっこないでしょ。せいぜい臨床的な転移の頻度から(例えば同じ腺癌でも肺と大腸にあれば常識的に大腸原発と考えるくらい)想像するくらいですが、そんなことではなく、本質的に細胞自体も違うんです。
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<転移がん細胞>
理屈で考えて原発巣から送り出されるがん細胞はものすごくたくさんあるはずです。その多くは定着せずに死滅する。転移するのは選ばれた細胞なんです。決して偶然ではない。
参考URLはその一例ですが、
DNAレベルまで調べずとも、細胞の特徴:核異型なども「顕微鏡検査」レベルでも差異があり(これは確実なものではない、また含まれる細胞の性質や傾向はやはり似ている)修練を積んだ病理診断医であると、原発転移の違いはおろか、臨床医が気がついていなかったオカルト癌の所在を言い当てたりもします(原発巣と考えていた病巣の大きさと悪性度などの複数の情報の矛盾から)。つまり見る人間が見れば違うんです。
わたしは「節穴」のひとりですが、そうした人間でも何とかやれるには理由があります。
大学病院などの診療レベルについて、
一般にはあまり気付かれていませんが
『病理診断医/細胞検査医』
『放射線科医』
の実力が大きく左右させています。
このお話もそのひとつ。
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※オカルト癌
転移病巣だけわかり原発の組織が不明な癌
お礼
詳しい回答ありがとうございます。私は薬学生なので専門ではありませんが、興味があったのと、何で調べたらいいのかわからなかったのとで質問してみました。ありがとうございました。