鉛筆での質感の表現とは、すばらしい挑戦ですね。
まず、真っ暗闇を想像してください。何も見えませんね。
次第に明るくなって見えてくると形・色・質感とはっきりと
詳しく見えてきますね。【光】がポイントなのです。
光をいかに表現するか(=光の演出)が基本です。
幸い,鉛筆画には他の絵の具には無い特徴があります。
少し難しくなりますが,中2ならがんばってください。
鉛筆で満遍なく紙の表面を塗ると白い小さな点や線が残りますね。
これは、紙が繊維で出来ていて繊維と繊維の間の窪みに鉛筆の
粉が入りきれないために残る白点・白線なのです。
この小さな白点を光の最小単位と考えて程よく埋めたり、残し
たりと整理・整頓しながら光の演出をします。光を最小単位で
表現することでモノトーンとしての質感を的確に表現するのです。
これは鉛筆画なのですが、本来の鉛筆画とは考え方や技法や
完成度等がかなり違います。
そこで、鉛筆写実画と区別して呼ぶことにしています。
主な技法はスポッティン技法と言います。この他に鉛筆の使い方
では、アメリカのレライティグ技法、ドイツのシュルツヘンケ氏
のレタッチング技法があり、鉛筆画の世界は平成に入ってから
急激に変化しています。そして、鉛筆での美しさの表現は
ますます広さと深みを増しています。
従来の鉛筆画の主な技法はワトソン氏のブロード・ストローク
技法と言います。線描きを中心とした作画法ですので、大小の
線の集まりで質感を表現します。「線」での表現ですので限界が
あるのです。より的確に、できるだけ美しく質感を表現には
「点」による表現に挑戦するのです。
鉛筆画は大きく姿を変えながら、想像もつかなかった神秘的な
「美しさ」を誕生させています。若い力に期待します。
尚、現在下記のブログで関連した記事と作品をシリーズで連載
しています。少し難しいかもしれませんが、若いうちから挑戦
されれば、覚えも早いと思います。参考にしてください。
お礼
詳しい回答どうもありがとうございました。 「点」による表現というのも初めて知り勉強になりました。 ブログ見てみます。