私が過去に撮影したホタルの写真のデータを見ると、以下のような感じです。
・ISO400 , F11 , 180sec
・ISO800 , F11 , 300sec
・ISO800 , F11 , 180sec
カメラはキヤノンのEOS 20D、レンズはEF18-55mm F3.5-5.6です。
他の撮影条件は、全てマニュアルフォーカス、露出モードもマニュアル、高感度ノイズキャンセルをオンにしています。シャッターはもちろんコードリモコンで切っていますし、ミラーアップ撮影もオンにしています。
さらにRAWで撮影して現像時にかなりレタッチしています。
近所に、季節になると無数のホタルが乱舞する絶好のポイントがあって、しかもほぼ真っ暗になるので毎年撮影に出かけています。
なので最初のISO400,F11,180secだと、生データではほぼ真っ暗です。僅かにホタルがいるのが判る程度なのですが、RAW現像時に大幅にプラス補正すると、ほとんど夕刻に撮ったような明るさの写真にすることもできます。
まあ、RAWとはいえ、あまり大幅に編集すると画質はどうしても荒れるので、このポイントではISO800,F11,300secというのがベストかなと思っています。これでも現像時にけっこうプラス補正しているのですが。
高感度で長時間露出をかけるので、ノイズキャンセルをオンにしないとカラーノイズが大量に出て嫌ですね。
ですが、ノイズキャンセルをオンにすると露出時間と同時間の処理時間がかかるので、例えば300秒の露出をかけると撮影後さらに300秒待たないと次の操作ができません。本当にホタルが乱舞する絶好の時間帯はそれほど長くないので、これだと1回の撮影で5枚も撮れないことになってしまいます。まあベストショットが1枚あればいいのですが・・・
なので露出時間を少し抑えて、後でRAW現像時にガッツリと明るくする、という手法を多用しています。画質は荒れるのですが、粒状感がある荒れ方なのでカラーノイズよりはなんぼかマシですし、むしろ私はこの荒れ方は割と好きなので。
カメラのほんの僅かな向きの違いで明るさが違ってきたりしますので、ベストな露出はやはりその場で何枚か撮りながら探っていくしかないでしょう。1回の撮影でベストが見つからなければ、「また来年」ということにもなりかねませんし。
ということで、基本的に
1.マニュアルフォーカス、マニュアル露出
2.絞りはF8-11くらいで固定して露出時間を変えてベストな露出を探る
3.感度は許容できる範囲で目一杯上げる
4.シャッターはレリーズかセルフタイマーで
5.その他ミラーアップ撮影などシャッター時のブレ対策については、できることは全てやる
6.撮影はRAWで
ということでしょうか。
お礼
とても丁寧にご説明くださり、有難うございました。 具体的な数値を書いていただきましたので、とても参考になります。 貴重な時間を割いてご回答いただいたことに感謝いたします。