ご質問にお答えする前に、私のアドバイスに間違いがありましたので訂正します。
前回(No.2)の回答の下記の部分を、次のように読み替えてください。
間違い:その生産設備が安全であるかどうかの判断基準としてUL規格が採用されています。そしてその適合性について第三者による認証が必要です。
正:その生産設備が安全であることを証明するために、第三者であるNRTLによって評価され認証を受けなければなりませんが、判断(評価)基準はUL規格だけとは限りません。どの基準を採用して安全性の確認を行うかは、NRTLに任されているようです。過去の経験からそのように判断できます。
さて、確認とご質問に回答します。
1)NRTLが適用する安全規格(UL規格だけとは限りません。IEC+USデビエーション、EN+USデビエーション、など)に基づき、NRTLによる認証を取得していない生産設備を、法律上アメリカの工場に導入することは出来ません。
2)そのとうりです。
3)製品は“部品”の組み合わせで構成されますが、ここでいう“部品”がそれぞれ独立したエンクロージャー(外装)や機能を持っているもの、例えばコンピュータ、プリンタ、スキャナ、などのようなシステムの場合には、それぞれが独立していますので、それぞれが認証を取得していれば十分です。システムとして全体での認証は不要です。
しかしながら、いわゆる“部品”(外装も無く、製品としての外装によって外部から保護されるようなもの)の場合には、いくら部品ベースで個別に認証を取得していてもだめです。製品としての認証が必要になります。もちろん、部品として個別に認証を取得していれば、その部品としての安全性は確認されていますので、部品としての評価(試験)は不要です。部品を組み合わせた製品としての評価が必要になります。製品としての評価としては、全体の外装の強度・耐熱性・耐燃焼性、開口部の有無、万一内部から発火した場合炎が外に出ないような構造をしているかどうか、外部から内部に物が落ちて短絡の可能性はないか、使用されている部品の定格や使用条件がその製品の仕様にふさわしいか、などの評価が必要になります。
日本国内で、USAのNRTL認証について相談されたい場合には、下記のような代行機関がありますので、
ご紹介します。その他、JET、JQAでも可能かもしれません。
・TUV Rheinland Japan
・TUV Sud Japan
・UL Japan
・コスモス
お礼
ご回答ありがとうございます。大変参考になります。 何度も申し訳ありませんが、再度確認させてください。 1)アメリカで、UL規格を満足しない生産設備での量産は法律上不可。 2)仮にUL規格を満足していない設備でアメリカで量産し、従業員がけがをした場合、大損害となる場合がある。(リスク要因) 3)UL規格を満足した部品で製造した生産設備は、UL規格を満たしているという認識で宜しいのでしょうか?それとも、生産設備自体でUL規格を取得する必要があるのでしょうか?