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床矯正・あごを拡大する矯正方法に関して詳しい方へ
- 20代後半女性が床矯正に興味を持ち、ワイヤーを使用してあごを側方向に拡大する矯正方法について詳細を知りたい。
- 床矯正は取り外し可能で装着時間に制約があるが、ワイヤーブラケットに比べて痛みが少なく、食事制限も必要ない。
- この方法は表からは見えず、話しづらくもなく痛みも少ないため、不安がなくなる可能性がある。
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急速拡大装置のことだと思います。 歯並びが悪くなるのは、歯の大きさに対して顎が小さいために全部の歯がきちんと並ぶためのスペースが不足してしまい、一部の歯が列からはみ出してしまうのです。これをきれいに並べるためには歯がまっすぐに並ぶのに充分なスペースが必要になります。 このスペースを作る方法は2種類あります。1つは歯を抜くことです。歯を抜くと、少ないスペースで歯を並べることができますから、きれいな歯列を作ることができます。もう1つの方法は顎を大きくすることです。このための装置が急速拡大装置です。 急速拡大装置は、基本的には「矯正の準備として顎を大きくするための装置」であって、「歯並びを整えるための装置」ではありません。しかし、装置にいくつかの部品を取り付けることで、部分的に歯を動かすことができます。歯並びのでこぼこがあまりひどくなければ、この装置で顎を拡大してスペースを作り、ついでに歯を少し動かし、歯並びをきれいにすることができます。 メリット・デメリットについてですが、基本的に「スペース獲得のための装置」であって「矯正装置」ではないので、スペース獲得のもう一つの方法である「抜歯」と比べると、「歯を抜かなくてすむ」ということと、「ついでに歯を少し動かせる」というのがメリットであるとお考え下さい。 スペースを獲得した後で、改めて歯を動かす装置を使う必要があります。 デメリットは、獲得できるスペースに限度があることと、使える年齢に限度があること、口の中に装置が入るので(ワイヤーブラケットよりも)しゃべりずらく食事もしずらい、ということです。20代後半の女性ですと、年齢的に使えるぎりぎりで、その人の骨の状態によっては使えない人のほうが多いと思います。 ご相談になった歯科医院で「使える」と判断したのですから、上顎については拡大できる状態なのだと思いますが、下顎にはほとんど使えません。 ところで、このサイトにはしばしば矯正に関する相談が寄せられていますが、みなさん「○○の方法でやりたいので詳しく知りたい」というご質問をなさいます。 この考えには私は賛成はしかねます。 なぜなら、どんな方法にも短所と長所があり、適応と不適応があります。その人の歯並びの状態にとってベストではない方法を選択すると、得られる結果もベストの歯並びにはなりません。 「こういう歯並びになりたい。それにはどんな方法がよいだろうか」と考えるべきだと私は思います。 矯正治療が終わってから「こんなはずじゃなかった」と後悔するよりも、始める前にどんな結果が得たいのか、そのためにはどの方法が良いのか、をきちんと考えるのが大切であると私は思います。 ついでに床矯正装置についてですが、歯は力を加えると動きますが、加えた力を取り除くと元の位置に戻ろうとします。 装置を毎日12時間使用すると、12時間のあいだは歯は動きますが、装置をはずしている12時間のあいだにもとの方向へ動いて、差し引き移動量は「ゼロ」になってしまいます。 14時間使用すると、24時間のうちの14時間動いて10時間元へ戻りますから、差し引きで4時間分ずつ歯が動くことになります。ワイヤーブラケットですと取り外すことができませんから、24時間歯が動き続けるわけです。 14時間以上装置をつけていることができないのならば、床矯正装置は全く効果がないとお考え下さい。
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- hanabi999
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雑談ですが >>:::床矯正はヨーロッパの考え方 >>:::抜糸によるワイヤー矯正はアメリカの考え方 すごく勉強されていますねー。歯学部生につめの垢を飲ませたい ぐらいです。本当に。。 歯学部の4年生ぐらいの矯正の知識は楽に越えていそうな気がします。 歯にワイヤーをつける方法をマルチブラケットというのですが 今一番その分野で進んでいることをやってるのが ロンドン、パリ、ドバイで開業しているフランス人の ディディオン・フィリオン先生ですので、現在では一概に そうではないですね。 日本でもフィリオンは矯正をかじった事のある歯科医師なら誰でも 知っていて、フィリオンの研修に行くのがトレンドのような状況ですので 世界的にフィリオンが有名なように、日本にも著名な先生がいます。 結構矯正は技術的に差がでるので専門の良い先生に診てもらった 方が良いですよ。一般歯科と併診ではなく専門でやはり認定医で あると安心だと思います。 認定医が技術力の証では決して無いですが、現状のシステムでは 大学の5年以上残る必要があり、それだけ矯正に人生をかけている、 片手間ではないという証にはなります。 100時間程度の研修だけで矯正にトライしてしまう先生も多数います ので。 矯正は本当に装置と手法が違います。 前述のマルチブラケットについても現在主流のエッジワイズ法以外でも 全く系統の異なるベッグ法をいまだにやっている先生も少数いますし、 エッジワイズでも進化型のスタンダートワイヤーやローフォースローフリクション をどの程度、どのように、どの製品を取り入れているか?などで かなり多岐にわたります。 装置も、先生オリジナルのものも結構ある世界です。 >>クワドへリックス とてもスタンダードなもので私も学生時代6年生の時に 臨床実習で患者さんの治療用にこの装置を自作しました。 下顎はどのようにするかは聞いていますか? バイヘリクスでも入れるんですかね。 まー色々あるので本当に疑問は担当になりそうな先生に 聞いてください。先にもお話しましたとおり長い付き合いに なりますのでそういう事を嫌がる先生は避けたほうが良く 先生を見極めるという事にもなりますので。
- hanabi999
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色々勉強されていますね。 ちょっと回答してみようと思いますがNo1の先生が言われている ことに全面的に賛成なので踏まえたうえでの回答とさせて ください まず、「症矯正」について。 最近、ブロードキャスター(TBS)などのテレビ番組であたかも 新しい矯正方法として取り上げられることも多いのですが ずっと前からある方法であり、新しい矯正方法ではありません。 矯正治療では様々な方法を使うのですが、そのうちの一つだと いう事ですね。 ですので決して「症矯正法」として従来の矯正法と全く違うものの ように標ぼうするものではありません。 今はそれのみで短期で治す、、とうたっている歯科医師もいますが 通常の矯正歯科でも床矯正だけで簡単に治るのであればそれで 治してくれます。 それのみで治すとうたっているグループは 本来、床矯正に向かない症例までそれで治療してしまい問題に なっているケースが非常に多いです。 最近は取り外しの効く透明のマウスピースで治すという矯正もあり、 そちらに関しては新しい治療法と言えるのですが、therapieさんの 言われている床矯正とはまた別物です。 また拡大ですが 10代の成長期であれば顎そのものを大きく成長させるという 事も可能ですが、今は成長を治療に利用できる年齢では ありませんので歯を斜めに倒して拡大するという方法での 拡大です。成長期での拡大とはまた意味が異なります。 >矯正を始めるにあたって絶対にこだわりたい点は、『歯を抜きたくない』ということでした 抜かないですむ矯正についてですが、抜かないですむなら誰も 抜きません。抜歯によってできたスペースを閉じるの事は 歯科医師としても面倒だからです。 抜かないでスペースを作る方法は外側に広げる方法です。 程度問題なのですが歯は外側にななめに傾きます。 それで支障のない程度であれば、歯を抜かずに歯を並べられますが 動かす量が多いのに無理に抜かずにやると奥歯が噛みにくい もしくは出っ歯になってしまいます。 よくうちは非抜歯でやりますから、、(床矯正のグループなど) という歯科医院の症例をみると歯科医師としてはただの出っ歯に しただけじゃんと思うような症例が多数あります。 歯が顎のアーチに並びきらないので、歯が乱れているという事です。 スペースは魔法でも無い限り作れません。 スペースメイキングは ・歯を抜く ・拡大するー成長期以外はほぼ拡大ができないので歯を斜めに 倒すことによる拡大 の二つしかなく、拡大に関しては歯が傾くので奥歯でやれば 噛みにくい、前歯でやれば出っ歯になるという方向性です。 それが問題のない範囲か?という事です。 >再度よく考えて施術に踏み切りたいと思います 細かい話なのですが 医師、歯科医師による医療行為を「治療」 医師、歯科医師以外による医療行為、医療類似行為を「施術」 と言います。 法律用語でもあり、明確に区別されています。 矯正は歯科医師が行うので治療ですね。 施術といわれるとがっかりしてしまう先生も多いので。 まー値段と期間もかかりますので良く勉強をして検討されて ください。 あと、担当の先生と人間的にあうかも意外と重要です。 長い付き合いになりますので矯正治療に行くのが苦痛になると 大変ですので。
お礼
丁寧にご回答いただきまして、まことにありがとうございます。 まず、『治療』と『施術』の違いをわからずに記載してしまい、 大変勉強になりました。今後、気をつけます。 :::床矯正はヨーロッパの考え方 :::抜糸によるワイヤー矯正はアメリカの考え方 というのを本で読んだことがあります。さまざまな矯正方法があり、その人の歯の状態によって、適応方法も変わってくるんですね。 症例によっては抜歯もやむを得ない・・・という考えも理解しております。私の場合、カウンセリングにいった病院では、 (1)抜くか抜かないか微妙なところ (2)抜かなくても大丈夫 という意見だったということもあり、抜かなくて出来るならそれにこしたことがないかな。という考えからです。 さらに、臼歯の神経には重要な働きがあり、抜いたことによって体のバランスが崩れるなんて意見も耳にしたのも一つです。 >>・拡大するー成長期以外はほぼ拡大ができないので歯を斜めに倒すことによる拡大 私は後者の方法になるということで、この方法で突出した感じになるのでは?と先生に質問してみましたが、全部を並べても、 『今の出っ歯の一本前歯よりさらに突出することはありえないよ、むしろ少々後ろに下がるくらいかもしれない』というお答えをいただき安心していたところです。 奥歯は動かさないで前歯だけの移動になるということなので、期間的にもそこまで長丁場ではなさそうです。 あれからまたいろいろ調べてみたところ、《クワドへリックス》という装置が今回の装置の名前になるようです。 本当にいろいろな装置があるのですね。 今回7つの歯医者にいってみて、7つめでこの方法を教えていただきましたが、矯正歯科も全国に数え切れない位あり、先生も方針も十人十色だということをを改めて感じております。 その中には、話もじっくり聞いてくれないような感じの悪い先生もいて、ここには絶対こない!と思ったところもあります。 また、何か不安に思ったら相談させていただくやもしれませんが、 どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
補足
大変詳しいご回答、お骨折りに感謝申し上げます。 急速拡大装置というものなのですね。 「こういう歯並びになりたい。それにはどんな方法がよいだろうか」 というお言葉、大変心にしみいりました。 矯正についていろいろ知識を学びはじめると、欲が出てきて、いろんなことを追求したくなってきます。 今回の私の目的は、 -上の前歯が1本前に飛び出てしまっているのを綺麗にしたい。 -下の前歯4本も重なりあって窮屈そうにガタガタしているのを綺麗にしたい。ということでした。 矯正を始めるにあたって絶対にこだわりたい点は、『歯を抜きたくない』ということでした。 ちなみに私はこの装置を上下に入れて、スペースを確保してから、それだけでは並ばない場合には、その後ワイヤー治療をしていくかも。 という方針なので、下にもこの装置が入る予定です。 下顎には使えませんとい、アドバイスが気になるところではありますが・・・。 デメリットも理解した上で、再度よく考えて施術に踏み切りたいと思います。 ありがとうございました。