• ベストアンサー

ニッケル水素乾電池とアルカリ乾電池の電圧

ニッケル水素の電圧は1.2V。アルカリは1.5V。 仮に1.3Vの動作電圧を要求する電機機器を動かす時はニッケル水素 だと動かないのでしょうか?ニッケル水素は2000mA。アルカリは 700mAなのに。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.3

アルカリ電池の公称電圧は一般に1.5Vですが、これは使用開始時の電圧であり、実際には使用するにしたがって、どんどん電圧は下がっていきます。 「何Vまで下がっても使えるように機器を設計するか?」が問題になるわけですが、一般には0.9-1.0Vくらいまで下がっても使えるように機器を設計します。(理由は後述) もし1.3Vで使えなくなるような機器を作ると、それは電池をムダづかいすることになります。(-_-;) (勿論、そういう使い方をする機器を作り、使えなくなった電池(余力がある)は別の用途で使う、というやりかたもあるでしょうが、ここではそういうことは一応考えないことにします) それでは電池の特性についてもう少し詳しくお勉強しましょう。 1.アルカリ乾電池 パナアルカリ単三の放電データです。 http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/AAC4000/AAC4000CJ31.pdf 43ページ左上は、1Aの定電流間歇放電のデータです。 放電につれ急な勾配で電圧が下がっていっていることに注目してください。 このカーブから・・・  1.45Vで放電開始 0.9Vになるまでに 10秒x450回=1.25Ah  もし1.3Vで止めると 50回 10秒x50回=0.139Ah  となり、0.139/1.25=11% で、電池を捨てることになる。 43ページ左下は、43Ωの定抵抗間歇放電のデータです。 1A放電に比べ平坦な箇所が出てきたことに注目ください。 このカーブから・・・  1.55Vで放電開始 0.9Vになるまでに延べ90h 平均電圧1.25Vとして   0.029A(1.25V/43Ω=0.029A)   0.029Ax90h=2.6Ah  もし1.3Vで止めると延べ30h 平均電圧1.35Vとして0.031A     0.031Ax30h=0.93Ah=36%  で電池を捨てることになる。 以上のことから「乾電池は負荷が軽くなると大幅に容量が増える」ことにご注目ください。 なお、乾電池の放電試験において「間歇放電」でデータをとるのは、乾電池は休ませることで容量が回復する(のでメーカーにとって都合の良いデータが取れるため)」です。 図からもわかるように、0.9Vを切ると、急激に電圧は降下して行きます。 つまり「もはや電池を使い切った」と判断されます。 また、広範囲な電源電圧設計をするのは機器設計上からも難しい問題が生じてきます。 そこで、一般には0.9-1.0Vあたりを「終止電圧」として機器設計をするのです。 2.ニッケル水素充電式電池 http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/ACG4000/ACG4000CJ23.pdf 6ページ右下に、2.1Aと4.2Aの定電流連続放電の図があります。  2.1Aの定電流放電は1.32Vくらいから開始しますが、1.2Vから1.1Vまでの間で  カーブが寝ています。  この期間の長いことが充電式電池の放電の特徴です。  1.05Vくらいから先では急激に落ちます。  平均電圧を1.0Vとすると、   55min=0.92h     0.92hx2.1A=1.93Ah  4.2Aの定電流放電は1.25Vくらいから開始しますが、1.15Vから1.1Vまでの期間が  長いです。  平均電圧を1.0Vとすると   27min=0.45h   0.45hx4.2A=1.89Ah  となり、2.1Aのときと容量的に大差ないことにご注目ください。 [まとめ]       乾電池             充電池  公称電圧は1.5V             公称電圧は1.2V  休ませながら使う方が長持ちする     関係ない  負荷が軽くなると容量(Ah)は大きくなる  関係ない [補足] 乾電池も負荷が極めて軽くなると、充電式電池のように勾配の寝た部分が広くなってきて、1.2Vあたりから急激に電圧降下を起こすようになります。 このような場合には1.2Vあたりで「電池を使い切った」と判断されます。(余命がない) ですから、極めて負荷の軽い(電流消費の少ない)機器は、1.2Vあたりで使えなくなるものもあります。 例えばリモコンなどはこういう設計をする場合があり、このような用途には充電式電池は使えません。

参考URL:
http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/AAC4000/AAC4000CJ31.pdf
noname#256799
質問者

お礼

回答ありがとうございます。データ図を見ながら考えると わかりやすかったです。まだ続く僕の質問を御覧下さい。

その他の回答 (2)

noname#65902
noname#65902
回答No.2

> 動かないのでしょうか? 結論から言えば「多分動きます」程度の回答しかできません。 「ニッケル水素(Ni-MH)は1.2V アルカリ乾電池は1.5V」 とは「公称電圧」であり、実際は新しいうちはもっと高いです。 また、機器が要求する「1.3V」も、余裕を見て「高めに書いている」可能性があります。 というか、多くの場合、そう書きます。商品ごとの個体差が発生しても 仕様を満足するために。 このように、公称値通りでない間や、余裕の部分によって 「Ni-MH電池でも1.3V機器が動く」ことがあります。 ただしこの状態は、製品の「仕様外の状態」なのでメーカは保証はしません。 なので先のように「多分動く」という回答になります。

noname#256799
質問者

お礼

早い回答ありがとうございました。わかりやすかったです。

  • shintaro-2
  • ベストアンサー率36% (2266/6245)
回答No.1

>仮に1.3Vの動作電圧を要求する電機機器を動かす時はニッケル水素だと動かないのでしょうか 動くと思います。 1.2Vは放電終了時の終端電圧であって、充電直後は1.4V以上あったと思います。 でも、動作時間がアルカリより長いかは不明です。

noname#256799
質問者

お礼

早い回答、ありがとうございました。 又、お願いします。

関連するQ&A