MLB は通常、ランストップに責任を持ち、ランナーに直接タックルに
行きます。パスラッシュやブロッカーを受け持つのは DL の仕事となります。
※逆に言えばブロッカーは MLB をピックできたら勝ちです
パスプレイではブリッツに入ったり、ニッケルではバックフィールドも
守ります。カバー2はMLB がもう一人のセーフティとして機能するこ
とを前提とした陣形になります。そのため縦横無尽に走り回る能力が
求められ、体格的には SLB よりも小さくなるのが普通です。
いっぽうの ILB は、ブロッカーをさばきつつ、ランを止める役割を
持たされます。OLB がパスラッシュに参加することが多いので、ILBが
ブリッツすることはまずありません。
そのぶん、アンダーニース全体を2人のILB で受け持ちます。体格的
には MLB より大きく、4-3 のSLBに近くなります。ちなみに OLB は
小型 DE 的な体格が求められ、実際 DE からのコンバート組も多いです。
※3-4 は、5-2 の両 DE が LB の位置にセットしていると
イメージすると、わりと近いかもしれません
MLB から ILB にコンバートされた場合、まずランディフェンスで
苦労します。またパスプレーでは後ろに下がるよりその場で反応することを
求められるので、本人的にはアジリティーが発揮できなくてツラいでしょう。
LB ヴィルマは快速軽量の典型的な MLB です。4-3 なら DL の
ギャップをすり抜けてブリッツやランストップに走れますが、3-4 だと
ブロッカーを受け止めて走路を塞ぐことを求められるので、肉体的負担が
高まります。ヒザを痛めたのもおそらく、そのへんにあるのでしょう。
なお、ベアーズのアーラッカーは、その軽量さゆえ、プロではセーフティ
転向も検討されていたほどです。カレッジでは 3-3-5という独特な
フォーメンションでプレーしていました。いずれにせよ生来の MLB 向き
と言えるでしょうね。
お礼
詳しい解説ありがとうございました。とても分かり易く助かりました!また機会があればよろしくお願いします!