> 体のどこかが丈夫だから禿げにはならないんですよね?
身体の何処かに悪いところがあれば,髪の毛の勢いは衰えてしまいます。
髪の毛の勢いが衰えたままになりますと,次第に薄毛から禿に移行していきます。
ですから,身体の特定の場所が丈夫だから禿げないとは言えないと思いますよ。
また,脱毛する理由ですが,自然脱毛の場合は,細胞は一定の回数よりも多く細胞分裂することが出来ないため,細胞分裂に疲れた毛根を捨て,新しい元気な細胞を毛根に分化して,新しい髪の毛を作ろうと自然脱毛していると考えられています。
今,話題のAGA(男性型脱毛症)の場合は,毛根の栄養失調が原因で毛根の細胞分裂が抑えられるために脱毛する場合(いわゆるO型脱毛症)と,毛穴の中で作られるジヒドロテストステロンという男性ホルモンの一種が毛根に働いて脱毛する場合(いわゆるM型脱毛症)があります。
これらは,O型脱毛症の場合は,血管拡張剤によって血行をよくして,毛根により多くの栄養を届けることで脱毛を防ぐことが可能になり(ただし,体内に吸収されている栄養のバランスが崩れていたり,細胞分裂を促すホルモンの増加量が少なすぎますと,その効果は薄れてしまいます),M型脱毛症の場合は,ジヒドロテストステロンを作る際に働く酵素の働きを阻害することで脱毛を防ぐことが可能になります(ただし,同じく,体内に吸収されている栄養のバランスが崩れていたり,細胞分裂を促すホルモンの増加量が少なすぎますと,その効果は薄れてしまいます)。
円形脱毛症の場合は,体内の免疫機能が暴走して毛根を攻撃し,排除して,脱毛してしまうと医学的に言われるようになってきました。
実際,自己免疫疾患などにより免疫機能が敏感すぎる人ですと,薬品がほんの少し肌についただけで,全身の毛という毛が脱毛してしまうこともありますからね。
あと知られているのは,CAP治療に使われる薬剤の副作用で毛根が攻撃されて脱毛してしまうことくらいです。(この場合,血管拡張作用がある育毛剤等の使用は,かえって脱毛を促してしまうそうです)
これだけの原因では,すべての脱毛を説明出来ませんので,まだまだ,他に原因が潜んでいると思われます。(そういう意味では未知の分野といえるかもしれません)
しかし,十数年以上前は,CAP治療に使われる薬剤の副作用で脱毛すること以外は,その原因は医学的にはわかっていませんでしたから,それから考えますと,未知の分野というわけでもなさそうに思えます。
ちなみに,昔から原因として挙げられているストレスやタバコ,栄養バランスの崩れ,睡眠不足などは,直接脱毛につながるのではなく,脱毛の原因を引っ張ってくる「引き金」と考えていいと思います。
といっても,医師によっては,その引き金を排除することで改善が見られるわけですから,原因として挙げても構わないと考える向きもあるようです。(狭く考えるか広く考えるかの違いで,どちらも間違いではありませんよ)
そうそう,2人の例を挙げられていますが,それこそ,個人差とか個体差というものですね。
まぁ,強いて言えば,過激なドラミングといってもボクサーのトレーニングほどの運動量はありませんから,筋肉の修復に使われるタンパク質(正確にはアミノ酸)の量にはかなりの開きがありますし,ドラマーの場合,ボクサーほどテストステロンの分泌量は多くないように思います。
もちろん,同じボクサーで同じようなトレーニングをしていたとしても,薄毛になる人ばかりではありませんから,そのボクサーは,テストステロンを多めに分泌してしまう体質かもしれませんし,筋肉が作られにくい体質なのかもしれません。
ということは,個人差とか個体差といわれる典型的な例なのかもしれませんね。
お礼
ありがとうございます。専門的なアドバイス楽しく読ませていただきました。またご機会があればよろしくお願い致します。 頑張って育毛に取り組みたいと思います。