『あかんたれ』は、大阪の船場(呉服・反物問屋の中心地)にある「成田屋」を舞台に主人公・秀太郎の半生を描いた物語です。成田屋は大きな問屋ですが、先代主人が亡き後、御寮さん(小川明子)が店を取り仕切っています。子は、長女・イト子(とうさん、土田早苗)、次女・かおる?(こいさん、岡崎友紀)、そして長男・安蔵(やすぼん)です。そして、先代主人が外にもうけた 秀太郎(秀松、志垣太郎)です。成田屋の番頭だった先代は恋仲にあった女性(中村玉緒)との仲を、いわば引き離されて御寮さんと一緒になります。秀松はその女性との子です。その後、先代は亡くなり、秀松を成田屋で奉公させるよう遺言します。しかし、御寮さんはじめ、‘正妻の子’ら、店の者たちは、この‘てかけの子’に冷たく厳しく接します。それでも、秀松は母の「お前が他の兄弟に弟と認めてもらったら一緒に暮らそう。それまで、なにがあっても辛抱をし」と言う言葉を胸に、どんな苦労にも耐え、不平を言わず、店のため懸命に働くのでした。一方、長男・安蔵は放蕩の限りをつくします。店の金を抜いては、女や酒につぎ込む始末。御寮さんはそのたびに嘆き失望するのですが、安蔵の見え透いた言い訳に「今度こそは立ち直ってくれるやろ」と許し、また裏切られるのを繰り返すのでした…。成田屋は仕入先への支払も滞り、いよいよ店の経営が立ち行かなくなっています。それを見かねた秀松は、周囲の助言を得ながら、女学校へ矢絣(やがすり、きもの)を‘付け替え用の袖’を付けて売ることを思いつき、粘りと誠意でこの大きなお金の入る仕事を取ってきます。しかし御寮さんは秀松の手柄は安蔵の不甲斐なさを際立たせるにすぎぬと一切認めません。女学校から得た代金千三百円は、ニセ弁護士が安蔵をそそのかし、アイ子という女を使って横取りしようとします。番組は、その女の‘夫’もグルで、店に怒鳴り込んで因縁をつけ、その金を奪う場面です。
お礼
早々のご回答ありがとうございます。感謝致します。とても詳しく、又分かりやすく書いて頂いているので大変良く理解できました。秀松が死物狂いでお金を取りかえそうとしているのには、こういうイキサツがあったのですねー。 昨日は秀松が成田屋の主人に任命されるお話でしたが、しかし御寮さんの納得の行かない表情を見ていると一抹の不安が過っています。今後の展開が楽しみです。どうもありがとうございました。