あまり厳格な定義というものはありませんが、単純に診療室内で患者さんの座っている椅子の脇で行う作業を「チェアサイド」と表現するとお考え下さい。また、単に「患者さんの傍で」と、広い解釈もあります。
ラボサイドという表現はあまり使わないと思いますが、通常チェアサイドで行う作業に対して(対比的に)ラボ(技工室・技工コーナー)で行う場合に「サイド」をつけているのでしょう。
或いは、単に「側」という意味で使う事はあります。この場合は、例えば、診療室に対しての技工側という意味になります。
もし、冠などのセット時に「ラボサイド」という表現をしたとすれば、「わざわざ技工室で行わなければならない作業」という意味合いがあると思います。この場合、チェアサイドでは対応できない、大きな作業、或いは精密な作業という意味合いがあるかもしれませんし、単に「技工室まで行って」或いは「依頼して」という意味かもしれません。
チェアサイドという言葉には、何らかの「対比」というニュアンスがあります。従って、日常的に診療室の患者さんの脇で行う作業に対してはあまり使いません(セメント練や印象材練りなど)。あえて表現するとすれば、場所を明確にする場合でしょう。
対比という点で言えば、最近ではコンピュータ入力も、これまで受付で行っていた作業に対して、患者さんの脇で行う場合に「チェアサイド入力」という表現をします。