パソコン自身が何らかのプログラムを自動的に作る、ということはあり得ません。
無論、ウィルスもスパイウェアも人の手によって作られるものですが、その作成動機は単なる愉快犯とばかりも言えない様です。
ウィルス作成者にとって「世界中のパソコンにどれだけ影響を与えたか」は一種のステイタスと考えられている様で、ウィルス開発は彼らなりにプログラム技術を示す示威行為だと思われます。
時には影響の大きいウィルス作者同士が闘争心を燃やすことがある様で、あるとき、ウィルス対策会社が異なる2種類のウィルスを解析したところ、お互いを罵り合う内容のメッセージが見つかった、なんてこともあります。
但し、ウィルスは概ね個人的理由で作成・使用されるのは間違い無い様です。
一方、スパイウェアは業務目的などで使われることがあり、海外では会社の上司が部下のパソコン操作を監視するために敢えてスパイウェアを忍ばせることもあるのだとか。
また、一部のフリーウェアなどには無料の代価として広告を表示させるためにスパイウェアを同梱配布する場合があり、その場合にはスパイウェアを駆除してしまうとフリーウェア本体も動作しなくなります。
加えて大抵のスパイウェアは、侵入先の人のWeb閲覧傾向などを収集して趣味などを集約するのに使われる程度であまり悪さをしないため、ウィルス対策ソフトでは無視する様になっています。
つまり、スパイウェアの多くは業務目的で作成・使用されるものだと考えられます。
但し、スパイウェアの中には個人情報を収集したり、場合によってはパソコン動作に影響を与えるウィルス紛いのものもあるため、そうしたものについてはウィルス対策ソフトでもウィルスとして検知するようです。
なお、数年前にウィルス並に猛威を奮った某スパイウェアの開発元はれっきとした会社で、堂々とWeb上でスパイウェアを公開配布していたのですが、そこには「ネット対応が脆弱化するマイクロソフトOSに対する警鐘として開発した」などと勝手な言い分が述べられていました。
なんだかとりとめない長文で申し訳ありませんが、要するにウィルスにもスパイウェアにもちゃんと“作った人”が居て、その動機は作った本人以外には恐らく理解し得ない、と言えると思います。