まず,気をつけていただきたいのは,ドラッグストアで販売されている「ヘアマニキュア」と箱に書かれている製品は,ヘアカラー剤,または,白髪染め剤(箱に小さく「白髪様」などとか枯れています)に透明ヘアマニキュア成分を含ませたもので,ヘアカラー剤や白髪染め剤に含まれているブリーチ成分によって傷んでしまった髪の毛の傷みを「隠す」ものです。
もちろん,ヘアマニキュア成分の効果が残っている間は,それ以上髪の毛が傷むことはありませんが,染めている最中に受けた傷みを回復させることも出来なくなってしまいます。
ですから,ドラッグストアでヘアマニキュアを購入する際は,黒髪の色が変化するかどうかを確認し,黒髪の色が変化するものは避けるようにすることを望みます。
ちなみに,ヘアマニキュアと言うものは,(手の)爪をコーティングするマニキュアのように髪の毛をコーティングするものです。
そのため,白いが用紙や黒いが用紙に,いろいろな色の透明セロファンを貼ったように,白髪では発色しますが,黒髪では発色しません。(正確には,「発色しているように感じる」「発色しないように感じる」ですけどね)
ヘアカラー剤,白髪染め剤,ヘアマニキュア,カラーリング剤という「染毛剤」の内,ヘナ染料を使用しているもの以外のヘアカラー剤と白髪染め剤には「ブリーチ成分」が含まれていますので,どうしても髪の毛が傷んでしまいます。
これは,ブリーチ成分がキューティクルを無理矢理開いてしまい,その隙間から髪の毛内部に薬剤を浸透させ,色素を破壊するのと一緒に髪の毛のタンパク質も少し破壊し,色素と一緒に破壊されたタンパク質まで髪の毛の外に出してしまうからです。
そのため,毛染め後のヘアケアを怠っていますと,スカスカのパサパサ,切れ毛・枝毛満載の髪の毛になってしまうだけでなく,かなり早く褪色してしまうというおまけまで付いてしまいます。
ヘアカラー剤や白髪染め剤を使用した場合は,最低でも2週間以上,毎日,正しいトリートメントと正しいリンス(コンディショナー)をする必要があります。
また,ヘアカラー剤や白髪染め剤を購入する際,「タンパク質(アミノ酸)を補給するタイプ」を選択し,それで毛染めをすることで,髪の毛内部のタンパク質の流出をある程度は防ぐことが出来るようになります。(防いでいるのと同じ効果を得られるといった方が正しいかもしれません)
こういう話をしていますと,では,ヘナが良いのではという考えに行き着きそうですが,実は,ヘナはたいへん染まりにくいため,もし,どうしてもヘナ染料を使用した染毛剤で染めたいのであれば,最低でも2時間以上,時間的余裕がある日でなければ染められません。
このことを承知であれば,私もヘナをお薦めしますが,時間に余裕がないのであれば,化学染料を使用した染毛剤を選択するべきだと思います。
ちなみに,ヘナ染料を使用した染毛剤の中には,かなり短い時間で染められるものがありますが,偽物とは言いませんが,化学薬品が含まれたもの(少なくとも,ブリーチ成分は含まれています)ですから,どうしても髪の毛が傷んでしまい,ヘナ染料の染毛剤を選択した意味はなくなってしまうといえますね。
白髪染め剤には,比較的「クリームタイプ」が多く存在していますので,白髪染め剤を塗るとき,気持ち塗りにくいかもしれませんが,染毛剤を頭皮に出来るだけつけないようにしたいですから,これを選択することを望みます。
それでもまぁ,どうしても,塗るのに手間取ってしまい,塗りむらが出来てしまうなど,仕上がりに影響があるようでしたら,仕方がありませんから,液体タイプの染毛剤を使用することも考えてみても構わないと思います。
もちろん,一番良いのは,染毛を得意としている理容師や美容師に頼むことですが・・・。
あっ,でも,理容師や美容師に白髪染めをしてもらっても,その白髪染め剤が「タンパク質(アミノ酸)を補給するタイプ」だったとしても,最低でも2週間以上,毎日,正しいトリートメントと正しいリンスをする必要はありますよ。(キューティクルが開いていますからね)