実は、ブラックアウトは結構ひんぱんに起こっています。
たとえば昨シーズンの開幕戦は全試合がブラックアウト
なしに放映されましたが、これはブラックアウト制度が
導入された 1973 年以来 10 回目に過ぎないんです。
2002 年シーズンの記録ですが、全 256 試合中、72時間
前のデッドラインまでにブラックアウトを免れたのは 229
試合。すなわち 27 試合はブラックアウトになった計算です。
個別のチームで見ると、たとえばジャガーズは03年~04年
シーズンの2年間で、なんと11回もブラックアウトになって
います。ホームゲームは2年間で16試合ですから、実に7割
近いゲームでブラックアウトになっているんです。
そのためジャガーズは05年から、約 9000 席にシートを
被せて使用できなくしました。規模の縮小で稼働率を上げる
という発想ですね。これはMLBでも行なわれており、たと
えばアスレチックスは3階席を立ち入り禁止にしてシートを
被せたりしています。
勘違いしていけないのは、これは決してNFLの人気がない
ということではなく、NFLのブラックアウト規制がそこまで
厳しいということです。1試合あたりの平均入場者数は5万人を
超えており、米4大スポーツで圧倒的な数字を誇ります。
また、厳しいブラックアウトの基準は、それだけテレビ局に
対して大きな影響力を持っていることの現われでもあります。
テレビ局は地元チームの試合が放映できなくても、他の試合を
放映することでけっこうな視聴率を確保しています。それに、
ブラックアウトの適用は特定のチームに集中しています。
たとえばチャージャーズは 2004 年のプレシーズン戦がブラッ
クアウトになりましたが、これは 1997 年以来、7年ぶりだった
そうです。ドルフィンズやパッカーズはおそらくブラックアウト
になったことはないはずです。また、セインツがハリケーン被害で
疎開を余儀なくされていたとき、NFLがブラックアウト基準の
不適用を決定したこともあります。
お礼
ありがとうございます。 けっこう頻繁にあるんですね。 他のプロスポーツに比べて圧倒的に試合数が少ないからこそ、できる制度のような気がします。 基準を下げれば他のスポーツでもできるかもしれませんけど。 パッカーズのシーズンチケットは何年も先まで、 キャンセル待ちだと聞いたことありますから、 これからも無いでしょうね。 日本でももっとアメフトが普及して欲しいものです。