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歯周病菌と虫歯菌は違いますか?
歯周病菌に特化したハミガキは、虫歯の予防には役立ちますか? それぞれの菌の特性と、ハミガキの性質の面からご教示願います。
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- michael-m
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(長文です) サンスターやライオンなどの歯科関連サイトを見ると最近は虫歯予防や歯周病予防というように目的別の歯磨き剤が多く見られます。 基本的に虫歯原因菌と歯周病原因菌は違います。またそれらは一つの細菌ではなく、幾つかの細菌の総称です。しかし共通するものは『原因菌が嫌気性である』事。つまり空気を嫌うという事です。 虫歯菌や歯周病菌は口の中に常に存在する「常在菌」です。ただ細菌がいるだけでは虫歯や歯周病にはなりません。原因菌が歯や歯と歯肉の隙間に『定着』して酸や毒素を『持続的に』放出し続けなければなりません。 虫歯菌の中の「ミュータンス菌」は細菌の中で最も強く歯や硬いものに付着し『バイオフィルター』を作ります。バイオフィルターは僅かな力では取り除くことが出来ず、薬剤も浸透しないため、細菌群は、このバリアの中で繁殖し、酸や毒素を放出し続けるのです。 また、歯周病菌が繁殖する歯と歯肉の隙間(歯肉溝)の入口付近にこのバリアが形成する「歯垢」や歯石が溜まったら、溝の入口に蓋をしたようなものです。 つまり虫歯菌の代表でもあるミュータンス菌は虫歯だけでなく、歯周病菌にとっても有力な味方となるのです。 これまでは薬剤の利かないバイオフィルムを取り除けるのは歯ブラシだけでした。これはこれからも変わりません。 しかし、様々な研究の結果、ミュータンス菌の栄養障害を起こし、バイオフィルムの力を弱めるキシリトールや歯の再石灰化に携わるフッ素が見つかり、積極的に導入されました。最近ではこれらが直接ミュータンス菌の数を減らす効果もあるという発表もあります。また、これ以外にもバイオフィルムを通過して、ミュータンス菌の能力を下げるといわれる薬剤も出てきました。 多くの虫歯予防の薬用歯磨きはこれが目的です。バイオフィルムの力が弱まれば、もう外堀を埋めたようなものです。軽い力で歯垢を取り除く事ができ、フッ素によって荒れた歯面を修復します。 ここまでの説明は、ミュータンス菌を主とする虫歯菌への対応策です。しかし バイオフィルムの力が弱くなれば、歯周病菌群も強力な同盟国の助勢を失ったようなものです。 しかし、虫歯に対する薬剤の多くは殺菌が目的ではないので、歯周病菌が死ぬ訳ではありません。また歯周病菌は歯肉溝、あるいは歯肉溝が病的に深くなった歯周ポケットの奥深くで繁殖しているので、歯磨きでは容易に取り除けません。 そこで開発されたのが、歯周病菌を直接攻撃する薬剤を含む歯磨き粉です。 それぞれの薬効については残念ながら論文を検証した訳ではないので、判りませんが、少なくとも厚労省が認可しているのですから、ある程度期待する事はできるでしょう。しかし、基本的に物理的除去(歯磨き)が唯一の歯垢の完全除去法である事には変わりはありません。 また冒頭に申し上げたように、歯周病と虫歯では主となる原因菌が違うので、(未確認ですが)歯周病歯磨きが虫歯に効くとは思えません。 研究者の中では従来の「歯磨きのみ」や「キシリトール+歯磨き」で口の中の虫歯原因菌(特にミュータンス)の数を虫歯ができない程度まで下げる事に成功しています。従って薬剤はあくまで補助的なものであると考えて下さい。
- puyopuyo3
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歯周病の原因菌と、虫歯の原因菌は違います。 ところで、歯磨き剤の菌に対する作用は、あまり期待できません。歯ブラシによる機械的な洗浄力が圧倒的に大きく、歯磨き剤の効果は、あまりありません。 歯磨き剤が逆効果という意見もあります。 1.さっぱり感があるので、磨き残しがあっても、磨けたような気になってしまう。 2.刺激があるので、長時間の歯磨きをするには辛い。 3.唾液が泡まみれになるので、飲み込めない。 歯周病の予防のためには、おおよそ7分間の歯磨きが必要だとも言われています。歯磨き剤を使っていると、長時間の歯磨きは無理ですね。 なお、歯磨きと虫歯には相関関係はありません。磨いても磨かなくても、虫歯になる人はなるし、ならない人はならない、ということです。