眼科医です。
花粉症は、耳鼻科と眼科が専門の病気です。
花粉症の予防の注射とは、主に減感作療法とヒスタグロビン療法の二つを指します。
減感作療法とは、自分の花粉症のアレルゲンのエキスを注射して、花粉に対する免疫を作りアレルギーの症状が軽くなるようにします。
しかし治療に長期間を要し、患者本人と医者の二人三脚で努力を積み重ねても、必ずしも効果が現われるとは限りません。
かなり根気のいる治療法ですが、ダニ(ハウスダスト)などで、1年中アレルギーで苦しんでいるヒトには推奨されています。
大体3年間くらいは、症状の無い季節も一年中、毎週注射に通います。
もう一つのヒスタグロビンの注射はシーズン中に3~4回注射します。
割と効果は速やかですので、ご質問者がお聞きになったのはこのお注射のことではないでしょうか?
一見楽そうですが、ヒスタグロビンの内容は他人の血で作られている血液製剤ですので、たとえ加熱製剤であっても、将来まだ発見されていないウィルスやその他の病気に感染する可能性は否定できません。
昔は私も投与していましたが、薬剤エイズの騒ぎの時に販売が一時中止されたこともあり、その後は厚生省の安全宣言もあまり信用できないと思って取り扱いを止めました。
実は医療機関側からみると、大変儲かる注射なので、まだ扱っている医療機関はあると思います。
特に花粉症の専門ではない、内科や外科の先生のところが多いようです。
試してみますか?
あまりお勧めはしませんが、一応 国の許可の出ている薬ですので直ぐには問題ないはずです。
私自身かなり花粉症がありますが、ステロイド系の内服薬とマスク併用でほぼ間に合います。
自覚症状が全くなくんるくらいまで収められます。
点眼薬や点鼻薬ももちろん追加することはありますが、どれも市販薬とは違って、医師の処方箋の必要なステロイド製剤ですので、大変効果があります。
ステロイドと言っても、花粉症以外に病気の無い人が、1~2ヶ月間続けて使用しても まず心配ありません。
もちろん、ちゃんとした医療機関で副作用のチェックを受けながらであれば・・ですよ。
この春もお互い憂鬱な季節がやってきますが、上手に乗りきりましょう。
下記URLもご参考にどうぞ。
お礼
ご回答ありがとうございました。 花粉症が耳鼻科と眼科の取り扱いだとは知りませんでした。 眼科へは花粉症のシーズン半ばに目をこすりすぎて、結膜炎を煩ってお世話になっています。 注射の治療のことを簡単に考えていましたが、リスクが大きそうで怖いです。 今シーズンは、市販の薬か予め耳鼻科へ出かけて予防しようと思います。 参考になりました、ありがとうございました!