Linux をクライアントとして使う上での Windows と比較した場合の長所と短所をあげてみます。
(長所)
1. ソースコードが公開されていて、カスタマイズも可能。
2. OS 標準のパッケージシステムがある (ものがある)。
(ex.) RPM, dpkg
3. 無償で使えるアプリケーションが多数存在する。
4. OS 自体の安定性が高い。
5. レジストリのようなものはなく、透過性が高い。(つまり、アプリケーションが OS に依存しすぎていないこと。これは最大の利点だと思います)
6. 1つベンダーに依存しすぎていないこと。
(短所)
1. 無償でサポートを受けられないことが多い。
2. 異なるバージョン間での互換性が極めて低い。(特に GLIBC の問題が大)
3. ドライバの対応状況が悪い。
4. GLIBC にリンクするアプリケーションを開発した場合、そのアプリケーションは LGPL に感染することになる。(ユーザ側からオブジェクトコードの公開またはユーザによるリバースエンジニアリングを求められた場合に拒否できない)
5. GUI 関連のライブラリの多くが GPL で汚染されている。(ユーザ側からソースコードの開示を求められた場合に拒否できない)
6. 商用アプリケーションが充実していない。(特に多くのディストリの標準辞書である canna は Windows の MS-IME と比べてはるかに低機能。商用アプリケーションが少ない理由は 2 ~ 5 の内容が原因と思われる)
7. OS 自体は安定でも、GUI の安定性は、Windows に比べて遙かに劣る。
8. 現時点で既に Microsoft 社の技術やソフトが浸透しすぎている。(Active X, Active Directory, VB, VC++, .NET など)
9. マルチメディア関連が弱い。(標準では MIDI さえも再生できない)
10.WEB アプリケーションが W3C 標準に従っておらず、MSIE でしか利用できないものが多い。(これは作成者側の問題)
ということで、普及していない現状から考えても分かる通り、長所よりも短所の方が圧倒的に多いです。
特に、2番目のバージョン間の下位互換性がほとんど保たれていないというのは最大の欠点と言えるでしょう。(Solaris の場合は下位互換性が非常に重視されています)
お礼
ご回答ありがとうございます。 長所・短所を箇条書きでお答えいただき、大変理解しやすく助かりました。FedoraCore5もリリースされましたし、今後もLinuxの動向に注目していきたいと考えます。